号漫浪正大

輪るピングドラム ~物語を見直す

明治神宮

最近は、緑のある東京の場所に興味を抱いてきたで、明治神宮に久しぶりに行ってきました。

 

改めて観察しながら見てみると、何かがおかしいわけです。

何も情報も見ないで行ったので、その理由が分からないのだが、明らかに何かがおかしい。

 

まあ、それはともかく、やはり明治神宮はいいですね。

ただ深い森があるだけでなく、何か神社っぽい雰囲気が感じられるからです。

 

そして、帰ってきてから、改めてネットで調べました。

まあ、いく前に調べろよ、と言う事だけど、情報を入れないで見る事も大事ですからね。

それに行こうと思えば、いつでもまた行けるから、それで良かったのだと思います。

 

明治神宮が作られた森なのは、なんとなく聞いてました。

しかし、あんなにガッツり作られていた事は知りませんでした。

約百年前の大正時代に、森も何もなかった原野に、全国から献木(木を贈ること)された木で作られたのだそうです。

 

なるほどです。あの不自然さが分かりました。

なので、もう一度行ってみました。

 

確かに不自然です。木の種類が多すぎるのです。

普通の森だと、同じ様な木が密集するはずだからです。

種類も大きさも多種多様です。これが不自然さを演出しています。

不自然な事により、超自然的な要素も感じます。これが神を祀る所にふさわしい。

 

日本は八百万の神々ですね。なんでも神がやどります。

だからご神木などの言葉も生まれます。

全国から集められた、色々な種類の木々。それこそ当時は日本領だった台湾などからも送られたのだそうです。

その数多くの種類の木々が並ぶことにより、まるで全国から神々が集められ、それによって作られ、それらに守られているかのような雰囲気が出来上がっています。

明治神宮は日本の中心に、国の威信をかけて作られた神社です。その神社にふさわしい作りになっていたのです。

 

しかし、なるべく手付かずに育つような森にしてます。

そして百年たち、もはや自然さも感じます。

神道は日本古来の宗教であり、だからこそ土着的な宗教の要素があり、だからこそ自然崇拝の面も色濃く残っている宗教です。

そこに手付かずな自然を再現することにより、日本自体の再現であり、日本古来の宗教の再現にもなっているのです。

 

神社も教会などもそうですが、人が作った人工的なものです。

偶像崇拝を禁じた宗教以外は、人が作った物を祀るのです。

だから宗教関連は、そもそもが人が作ったものです。

明治神宮の作られた不自然な森の形相は、だから間違ってないどころか、あってます。

しかし、それだけに収まらず、自然的な物も足され、丁度「自然と人」そして「神と人々」の間をもつ所を再現出来ているのが、明治神宮なのです。

 

百年前にこれを考え作った人々は、お見事でした。

よくぞ作り、残してくれたと思います。

 

そもそも日本で平地で、百年ほぼ手付かずな所など、もう無いでしょう。

普通平地は、田んぼにするか、その後町にしてしまうからです。

その上、日本全国から集められた木々で出来ている所など、もちろんありません。

だから、明治神宮は日本で唯一無二です。

日本の宗教の神社であり、日本の木々で出来た森なので、日本で無二だという事は、世界でも唯一無二な場所なのです。

 

なので、行ってください。

そしてあの不思議な感じを、もう一度感じてほしいのです。

他にはどこにもない森だという事を、実感してほしいのです。