【前置き】(飛ばして結構です)
この年になって気が付いた事があり、それは物語全体を暗喩で覆い隠す「暗喩物語」があるのだと言う事です(暗喩物語とは、ただの私の造語ですけど)。
これら暗喩物語を沢山見て来ると、それらは複雑に絡み合ったりしてるので、複雑になり過ぎ、始めて見る人には分かりずらくなってきました。
だから、まとめようかと思った次第です。
ただちょっと躊躇してました。
これは言ってみれば、ミステリーの答え合わせを言ってしまう様な物です。
物語をつまらなくさせるものです。
だから分かっている人達も、決して表立っては言わないで来たのだと思います。
しかし、前に言った様に、日本と言う寂れてくる来る国において、ましてや日本語と言う珍しい種類の言葉で表す文学と言う事もあり、このままでは滅んで行きそうだと、常々思っています。
消えてなくなって行く前に、すそ野を広げる必要があると思っています。
少しでも分かっている人の数が単純に増えれば、そこから優れた人が出て来る可能性もまた増えると言う事です。
【登場人物】
最低限、大事な人を述べて行きます。
1920年生まれ、イタリア人の監督
後世の沢山の映画監督に影響を与えた、有名な監督です。
単純な映画ではなく、暗喩やトリックを使う人です。
なので日本の暗喩物語の巨匠、寺山修司にも大きな影響を与えたようです。
「8 1/2」(白黒の実写映画)は最低限、見ておきましょう。
「魂のジュリエッタ」も参考として、見てもいいと思います。
1935年、日本の青森生まれの、詩人であり脚本家であり劇作家であり監督です。
不思議な作風の、映画や劇を作る人で有名です。
一見何やってるか分からないのですが、実は暗喩としてみると、一本筋が通っているのが分かります。
雰囲気で作っているようで、きっちり計算されて出来てるのがすばらしいのです。
日本での暗喩物語の巨匠とは、この人の事でしょう。
「田園に死す」(実写映画)はマストです。これを見ない人は、ここを読む必要がない人です。なので必ず見ましょう。
「書を捨てよ街へ出よう」と「さらば箱舟」も参考として見ても良いと思います。
劇として「毛皮のマリー」は大事です。出来れば見ましょう。
他の劇で「身毒丸」や「奴婢訓」や「レミングー世界の果てへ連れてって」等も面白いと思います。
と言いながら、私は劇は見てません。ですが、皆さんは見た方が良いです。
ただ、読み物の本として、アマゾンでも売っているので読みました。それでも良いと思います。
1941年生まれの、アニメ監督ですね。説明不要だと思います。
暗喩としては関係がなかったのだけど、他のアニメ監督が暗喩としてよく使うので、大事な存在です。
ただ「君たちはどう生きるか」で暗喩物語に参戦してきました。現実は小説より奇なりですね。
1941年生まれのアニメ監督。
初代「ガンダム」の監督です。「Zガンダム」など他の多くの作品も作っています。
そして、アニメ映画「逆襲のシャア」を作った人です。
この人、暗喩物語と言うほど、全体を暗喩で覆った作品は作らなのですが、部分部分で面白い暗喩を使ってくる人であり、暗喩関連としても大事な人です。
「逆襲のシャア」が庵野さんに大きく影響を与えたようですし、多くのアニメ作家にも影響を与えた作品です。だから見ましょう。面白くはないと思いますけど。
1960年生まれのアニメ監督。
「エヴァンゲリオン」「ふしぎの海のナディア」「トップをねらえ!」等の監督です。
エヴァを作る時に参考になったらしいのが、富野さんの作品ですし、寺山の影響も強いです。他の映像作品の影響もあります。
エヴァでは、それら、アニメで無い物や、アニメであまり無い物を取り入れ、新たな未来に繋がる作品を作ろうとしたようです。
たぶんですが、「シンゴジラ」や「シン仮面ライダー」などにも、暗喩が強く入っていると思っています。
ただ私は、庵野さんは暗喩物語は得意な人ではないと思っています。
それより、他のオタク系の作品に、暗喩などを取り入れる事での功績がある人だと思っています。
尖ったオタク化が進み、廃れて行きそうだったアニメ業界に、新たな風を取り入れた人だと言う事です。
Wiki見れば分かりますが、大阪芸大出身で、この頃に数多くの有名人と接触がある人です。
ナウシカの頃から宮崎駿にも覚えられ、その後ずっと付き合いがあるようです。
初代ガイナックス社長の岡田斗司夫さんが言うには「庵野は宮﨑駿の弟子だ」そうです。
ガイナックス初代社長岡田さんも大阪芸大で、大阪にいた時から庵野さんを知ってます。だからか、庵野さんはガイナックスに入ります。
会社ガイナックスの運営はずさんだった様で、庵野さんは文句があったようです。
だから2006年に「株式会社カラー」を作り、ガイナックスからは出て行ってます。
漫画家の安野モヨコさんが嫁です。
セーラームーンに係わった為か、幾原邦彦監督とも面識があります。
「逆シャア友の会」と言う同人誌を作る位、逆シャアに衝撃を受け、富野さんとも面識がある。
旧エヴァの映画の後、精神を壊したのか、自殺しようとも思ってたようです。
アニメが嫌になり、実写映画をいくつかやる。たぶんそのちょっと前、押井守さんが「カメラを貸してやった」とか言ってたので、押井さんとも面識がある。
その後復活して、エヴァの新映画版をやる事になるのです。
庵野さんは、オタクであり、真っすぐ打ち込むタイプで、変な裏が無い為か、周りから愛される人ですね。
この辺の経歴や、係わった作品、係わった人達、生きた時代、などがとても面白い人です。だからこの人生を暗喩として使ってしまおうとしたのが幾原さんであり、アニメ「ピンドラ」です。
その後も庵野さんは、いくつかの作品で暗喩として使われ続ける事になります。
この事でも、この人が現在の日本暗喩のキーであり、中心人物になります。
(「暗喩物語」は元々流行らず、しかもすたれて行ったが、寺山好きな幾原監督の影響から復活して来てます。その幾原さんがアニメ監督だったので、日本ではアニメ業界で暗喩物語が生き返る事になって行くのです)
「エヴァンゲリオン」は見ておくべき作品です。テレビ版、旧映画版、新映画版、全て見ましょう。これは暗喩関連だから、と言う事ではなく、とても参考になる作品だからです。それは良いだけではなく、悪い所も含めてです。この作品を見なくて、日本の物語を語ろうなんて、おこがましいのです。
(日本で見るべき作品がアニメだと言うのが、どうかとは思っていますが、事実なのでしょうがない。これはアニメが優れている、と同時に、実写作品がダメだと言う事でもあるからです)
1964生まれのアニメ監督。通称、イクニ
「輪るピングドラム」「少女革命ウテナ」「ユリ熊嵐」そして「セーラームーン」の監督も一時やってましたね。
寺山修司好きなのを公言している人で、寺山の暗喩関連を一番理解している人じゃないだろうか?
だからか暗喩物語の寺山の後継者は、この人です。他にはいない。
日本の暗喩を知りたければ、今はアニメでしか生き残ってませんので(たぶん)、アニメを見るしかない。
「輪るピングドラム」はマストです。日本での暗喩を語りたいのに、見ないでどうする?(エヴァと庵野さんを知らないと、何やっているか分からない内容ですが)
「ウテナ」も暗喩を知りたければ、見とくべきかも知れません(と言いながら私は数話しか見てません)。
「ユリ熊嵐」が、意外と重要だと思えてきました。フェリーニの「8 1/2」を理解している人ってどれだけいるのだろう? そしてそれをモチーフで使えた人ってどれだけいるだろう? この作品こそが、まさにそれであり、だから実は大事な作品だと思います
主要、登場人物はこの位です。
生まれた年月を書いたのは、これらの人達は、他の作品を参考にして物語を作っているからです。
だから他の作品や、他の監督の生きた時代が、大事になるのです。
他に、
【ちょっと大事な人達】も載せときます。
ゴダール、1930年生まれの、有名なフランスの監督です。この人の有名な作品で「気狂いピエロ」があり、これも暗喩物語だったので見ても良いと思います。
ベルイマン、1918年生まれのスウェーデンの監督です。フェリーニと同じ時代の人で、この人の作品も暗喩が含まれています。分かりずらい作品ですけど。
「鏡の中にある如く」は見てもいいかも知れません。つまらない作品ですが。寺山の近親相姦の暗喩は、ここから来てるのかもな? と思っています。
劇団イヌカレー、歳はわかりません。二人組のユニットで、アニメ関連に係わっています。
その一人の泥犬さんと言う方が、たぶん暗喩制作に係わっているのだと思っています。
アニメ「マギレコ」の監督です。
「まどマギ」の暗喩関連を作ったのも、泥犬さんだと思います。
まどマギの映画版「叛逆の物語」も良く出来てます。暗喩と言うよりも、トリック作品に近い気もしますが、これが上手いので見た方が良いでしょう。
(フェリーニの作品も、暗喩と言うよりトリック作品に近いです。近いのですが、暗喩もトリックの一種類だとも見る事が出来ます。だから似て非なるものであり、関連性が深い物なので、両方大事だと言う事です)
デヴィット・リンチ、1946年の映画監督です。有名ですね。
この人は「8 1/2」が大好きなのだそうです。
だからだと思うのですが、トリック作品がとても上手いです。
さっき書いたようにトリックも暗喩も兄弟の様な物なので、両方大事なのです。
それに、暗喩作品より、トリック作品の方が少ないので、この監督の方が貴重かもしれません。
「ロスト・ハイウェイ」と「マルホランド・ドライブ」は見て損はないです。見ましょう。
登場人物では無いのですが、これらの人以外の作品で、
【参考になる作品】を書いときます。
「天井桟敷の人々」1945年のフランス映画。原題は「天国の子供達」と訳す方が近いようです。寺山が劇団に「天井桟敷」と付けた元がこの映画です。寺山が付けただけあって、暗喩映画だと思います。この古い映画で既に、国の暗喩として人で表す事をしてたのだと思います。長い映画だと言うので見るかはお任せします。私は見てません。
「台風クラブ」1985年の、相米真二監督の作品です。「翔んだカップル」や「セーラー服と機関銃」の監督です。寺山の映画「草迷宮」で助監督をしてたようで、面識があったのでしょう。だから暗喩を理解していて、寺山の死後、この様な暗喩作品を作ったのだと思います。普通、暗喩物語を作らない人が作るのって、宮崎駿以前にもいたのだな、と思える作品です。
「エコール」2004年のフランスの映画です。ルシールと言う1961年生まれの女性監督作品です。一見ロリコン映画だが、ただのロリコン映画では無いのが面白いですね。まあ女性監督だからね。61年生まれと言う事はイクニさんと同じ位の生まれで、しかもフランス映画。この年頃でフランスだと暗喩を理解している人がいると言う証拠です。
「ドニー・ダーコ」2001年のアメリカ映画。良く分からない作品って、暗喩が入っている可能性が高い、と言う典型的な作品です。
「エンジェルウォーズ」2011年、ザックスナイダー監督の映画です。これも暗喩と言うよりトリックに近いのだけど、なるほど、と思えるので見ても良いと思います。この作品も、ほぼ理解されてないのが可哀そうですね。
「星の王子さま」1943年フランス人作家、サンテグジュペリがアメリカで出版した、あまりにも有名な本ですね。これは、二次大戦中、ドイツに占領されたフランスから逃げた作家が、戦時中に出した本です。これも暗喩が多く含まれています。
ちなみに、寺山が名を出す映画や本の題名にはヒントが含まれています。概ね暗喩物の名を出します。寺山は「星の王子さま」と言う、内容は全然別の戯曲も書いてます。
「セロ弾きのゴーシュ」1934発表の宮沢賢治の作品。もちろん小説。これも寺山関連から怪しいと思った作品です。結果、暗喩が含まれていると思います。
「くるみ割り人形とねずみの王様」と「砂男」ホフマンの1816年と17年の小説。
これもまた寺山からの流れで探った作品。やはり暗喩物でした。
寺山がこれらの名を出すと言う事は、寺山は暗喩物語にのめりこんでいたと思うのです。そして探り当てて、世にヒントを出してたのでしょう。面白い人でしたね。
更に、別に見なくても良いと思うけど、日本の暗喩アニメの流れとして、
【知っておいた方が、良いかも知れない作品名】を書いときます。
「トップをねらえ2!」2004年の鶴巻監督の作品です。「トップをねらえ!」のパート2です。鶴巻さんは「トップをねらえ!」はオタクを暗喩として描いている様に見えると言っていて(狙ってそう作ったのかは謎だけど)それを踏襲して暗喩を織り込み作ったのがこの作品です。まだガイナックスでの作品であり、ウテナの脚本の榎戸さんが係わっていたり、貞本さん等の元ガイナックスの人達が係わっているのが、時代的に面白い。イクニさんも二話の絵コンテで係わっています。一話の絵コンテがシンゴジラの樋口真嗣さん。三話の絵コンテが庵野さんです。アニメ歴史上、面白い分岐点だと言う事で書きました。
「忘却の旋律」2004年、ガイナックスと、ウテナ制作のジェーシースタッフ、そしてカドカワが係わった作品。ウテナに係わった錦織博さん監督で、ウテナの榎戸さんが脚本。この係わり具合で、何か、やばさを感じてほしいですね。暗喩がある作品で、イクニさんも見てたと思います。なのでピンドラにも影響があった事でしょう。話自体は面白くないので、見なくてもいいです。
「STAR DRIVER 輝きのタクト」2010年の作品。監督の五十嵐さんは「セーラームーン」の三代目シリーズディレクターです。一代目が佐藤順一さん、二代目がイクニさんです。脚本は、また榎戸さん。この人が暗喩にしてしまうキーなのかもしれない。これも時代の流れとして面白い時期に出て来た作品。続き物は長くなるので、一話見てダメなら、もう見なくてもいいけど。
「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」2018年、「ユリ熊」で副監督をしてた古川さんが監督の作品。めっちゃ暗喩物語だが、まあユリ熊の副監督だったからなあ。2021年に新作劇場版が公開。とっても勢いがある暗喩映画なのだが、暗喩でここまで勢いがある作品を作る人がもういないと思うので(他がみんな歳なので)そう言う意味では価値がある作品。
「マギアレコード」2020年の作品、いわゆる「まどマギ」の外伝のスマフォアプリだった「マギレコ」のアニメ版。泥犬さんが監督。暗喩関連はとても上手いのだけど、物語としてつまらない。感情に刺さらない。物語として成立してない時点で、物語ではない。
「ワンダーエッグ・プライオリティ」2021年、昔流行った実写ドラマ「高校教師」の脚本家、野島伸司さんが脚本をしたと言う事で話題になった作品。とても良く出来てたのになあ。とても惜しい作品。
この作品は独創性もあったし、最後の方だけ作り直して出せばいいと思うのだけど、どうでしょうか? あれで消えていくのは、もったいなさ過ぎるし、少し作り直しすだけで、どうにかなるでしょ?
「機動戦士ガンダム 水星の魔女」2022年の作品。とうとうガンダムと言う名の暗喩物語が出て来たか、とワクワクさせられた作品。でも残念。
「マギレコ」「ワンダーエッグ」「水星の魔女」どれも可能性だけは大きくあった作品なだけに、文句も言いたくなる作品類。おしい。
結局、終わった後のみんなの感想から、物語のレベルが分かる。
「水星の魔女」の方は、概ね世間に好印象だったと思うのだけど、もっと名作とよばれたポテンシャルがあったと思うので、もったいないのです。
どれも「まどマギ」にはなれなかった、と言う事です。可能性はあったのに、です。
暗喩物語を見る上で知らないと行けないのが、
【暗喩となった元ネタである、社会情勢】の事です。
それを知らないと、絶対に分からない。
昔は社会情勢が今より不安定で、社会の事を暗喩として描く事が多かったです。
だから時代を知らないと分からないし、その時代の社会情勢を知らないと分かりません。
もちろん、まず「第二次世界大戦」は大事です。
次は「社会主義運動」ですかね。元は1800年中ごろからの運動です。
戦後も盛んで、世界が社会主義に飲み込まれそうな勢いがありました。
その流れで、各国で労働者に対し優しい仕組み、法律が作られて行ったようです。「ほら、民主主義でも悪くないだろ?」と言う、誤魔化しの為です。
今は社会主義運動が下火になったので、この国民を誤魔化す政策を段々緩くした結果、今のように貧富の差が大きくなってきたのです。
日本では特に「60年安保闘争」と「70年安保闘争」に社会主義運動などが加わり、荒れていました。それが学生も加わり学生運動になり、世間的に無視出来ない騒ぎになっていたのが60年頃と、70年頃の日本です。
安保闘争とは「日米安全保障条約」を締結するか、阻止するかの闘争の事です。
もちろん日本政府が締結しようとしてるので、与党が押し進めている。
そもそも日本とアメリカの安全保障条約なので、敵国ソ連が嫌がるのはもっともです。
だからソ連などの社会主義国家から金が流れ、社会党や共産党に援助され、それらに組する個人に金が流れ、そいつらが騒ぎを起こそうとしたのは、自然の流れです。
もっと一般の国民も、アメリカはベトナムで戦っているし、安保が通ったら戦争に巻き込まれると言う思いもありました。まだ二次大戦の記憶がある頃なので、なお更反対したい気持ちがあった事でしょう。
だから国民の気持の流れに乗って、反政府主義や社会主義がのっかり、しまいに暴力に訴えかけていた時代が、この頃の日本です。
アメリカは、同じ60年から70年ごろ、ベトナム戦争中でした。
沢山のアメリカ人も死んで、反戦運動が出て来たのも、この頃です。
日本で学生運動が騒がれていた時、アメリカもベトナム戦争で国内がもめていた時期だと言う事です。
だからら日本と同じように、アメリカも戦争反対とうたっている人が多かった時代です。
そこからアメリカで出て来たのがヒッピーです。60年代後半からだそうです。
「既存の価値からのカウンターカルチャー」であり、種類は多くあるようですが、どれが正解は無いようです。「既存の価値」に戦争中の政府も含まれ、戦争反対とうたっている人も数多くいたようです。
そして自然回帰的な信条です。
自然的な物が良いとされ、スピリチュアル的な物も好まれた時代です。
そのスピリチュアルの流行から生まれたのが、スターウォーズのフォースだし、ヨーダだそうです。
そして、そこの流れから日本のガンダムですね。同じ様なライトセーバーを持ち、フォースみたいなニュータイプが出て来ると言う話でした。
この胡散臭いスピリチュアル信仰の問題点も言いたかったのが「魂のジュリエッタ」でしょう。
そして、このスピリチュアルは胡散臭いと分かって、壊しにかかったのが「逆シャア」の富野さんです。隕石を落とした場所がチベットでしたね。
その後で関係あるのは、オーム真理教のテロの事です。
ただアニメで関係があるのは、ピンドラくらいです。
あの大きな事件だったオームの事件で、使ったのがピンドラくらいなので、実際の事件を扱うのは難しいのが分かります。
そうは言っても、今後2011の地震の事や、コロナの事や、ウクライナ戦争の事を、直接、または暗喩として描く人が出て来る事でしょう。
これらの、その時代を生きた人に強くトラウマを残している事は、物語としては使いやすいのです。心に強く染みついているからです(ただ、だからこそ使い方が難しいのですが)。
なので、暗喩を知るために、もしくは暗喩物語を作るためには、社会と歴史を知る必要があります。
ただ、別に一般的な物を知ってればよく、詳しい事は今やwikiで調べられます(間違っていたりもしますけど)。
暗喩とは「誰にも分からない物」では意味が無い。「分かる人には分かる物」であるべきです。
だとしたら、多くが知っている元ネタを使うべきであり、だからこそ一般常識程度でいいのです。
一般常識程度も無ければ、勉強しましょう。近道はないのです。
それともう一つ、暗喩として使われるのが、
【個人の歴史】です。
これはあまり良い事ではない。
有名であり、皆が共感出来る、個人の歴史でなくてはいけないからです。
そう言う物は、あまりない。
しかしアニメ「ピンドラ」で見せたように「アニメ業界」は複雑で面白く、更にその中で生きて来た「庵野秀明」は暗喩として、かなり面白いのが分かります。
庵野さんを使ってきた事が、イクニさんの真骨頂ですね。
ただスタードライバーなどはピンドラより少し前になるので、別にピンドラが初めてでは無い。
イクニさんは寺山修司と同じく、既存の物を使いきるのが上手い人、と言う事です。
そう考えれば、宮崎駿の「君たちはどう生きるか」も同じ系譜の流れなのだと思います。ほとんど新しくはないけど、上手くまとめ上げた作品だと言う事です。
最後に、
【見方】です。
まずは、これらの作品を実際に見て下さい。
もしくは読んでください。
そして自分で考える事が大事です。
答えを始めから見たら、何も身に付く事は無いのです。
Wikiが何かと便利なので、活用しましょう(ただ嘘もあるので注意ですけど)。
そして10日位考えて、それからこのブログを見て下さい。
スマフォだとブログ内の一番下の方ですが、検索欄があり、検索ですぐ出て来ます。
このブログが正しいとは限りませんが、参考にはなる事でしょう。
この文が参考になれば幸いです。
暗喩物語が未来に繋がれば、なお幸いです。