Youtubeで「スタジオカラー公式WEBラヂオ」ってのが出て来ましたね。
この中で岡田斗司夫さんに対する文句が出てました。
この人が「マリはモヨコだ」等と言うから、皆が信用してしまうとの事でした。
言いたい事は分かります。この人が言ってたように、そう言う風に見てしまうと、物語がそうとしか見えなくなりつまらなくなると言うのは、あってると思います。
私もこのブログを始める前は、製作者を意識すると物語が偏って見てしまいつまらなくなるからと、なるべくしない様にしてました。
今は裏を考えるのが趣味になってきてしまったので、やってますが、確かに本来の面白さは無くなってきます。
なので注意してください。あくまで偏った見方をしたい趣味の人がやる、遊びです。
ただ、作り手でわざとそれをしてくる人がいます。裏がありそれをわざと隠している物語です。
映画「エンジェルウォーズ」とかイクニ作品とか寺山修司作品です。
これらはわざとやってるので、裏を探っても良いものです。そもそもそれを前提としているからはっきりした物を裏に隠しているのです。
言うなれば「答え合わせをしないミステリー物」です。
だからこれらは裏を探って見る事も、一つの見方として前提とした物語なので、そう見ても良いものです。
ではエヴァはどうなのか? です。
いや、庵野さんはやってますって。
なぜなら寺山修司をやってるからです。
マリはモヨコさんだと言うのは、始めはその要素が無かったかもしれませんけど、たぶん後付けで庵野さんはその要素「も」足してきたと思っています。
エヴァが私小説に見えるのもそうです。そう見えるようにしてるのです。
だから評論する人皆が私小説に見えるのは間違ってない。庵野さんが上手くやってるからです。
なぜか? だから「田園に死す」をやってるからです。あっちも自伝の様でそうでない事をやってるから、エヴァもそうなる。
しかも、田園に死すの方は裏を隠す意味があります。時代的にまだ犯罪を犯す左翼もいるので、それは隠してやらないと危ないのです。
しかしエヴァは表立った理由が無い。だからこそ皆が庵野さんの私小説だと思ってしまうのですが、これは庵野さんが狙ってるからしょうがないのです。
ただこの公式ラヂオのコメントを聞くと、たぶん庵野さんはスタッフにも、細かく何をやってるのか言って無いのじゃないのかな? と思います。
NHKのドキュメントで、庵野さんがスタッフに「何をやってるか分からない」と言われ、庵野さんは「皆分かってるかと思っていた」と反論してましたね。しかし理由や内容は言わなかったです。
私はこれを聞いて勘ぐったのが、寺山修司をやってる事をスタッフは知ってると思っていたが、今一伝わって無かったのじゃ無いのか? と見えました。伝わってなければ何をしてるか分からないと思うのが、寺山修司要素です。
他の事として、このシンエヴァは他人に意見を出してもらい、皆で作っていいたようです。
庵野さんは他人の設定や要素を取入れまとめたようです。
私はこれも劇団のやり方をやってると思いました。たぶんここでも寺山修司をやったのじゃ無いのか? と勘ぐっています。
もちろん単純にそこに物作りの良さがあったので、まねただけの可能性もありますけど。
シンエヴァは特にスタッフの皆の好きなものが入ってるようです。それを出し合って入れれる分だけ庵野さんが入れたようです。
これすらも「田園に死す」に見えてしょうがない。
あの作品も好きな物か、過去に印象深かった物を取り入れてます。サーカスとか福助の足袋のポスターとかがたぶんそうです。だからこそ自伝に見えるし、わざとそうしたとも思えます。
「田園に死す」では長い間多くの人が、寺山修司に踊らされてきた様にも見えます。
そして「エヴァ」では庵野さんに多くの人が踊らされているのです。
この直接的後継者と見える部分は、イクニさんより強いですね。
イクニさんは直接的ではなく、もっと要素の方を取り入れようといてる様に見えます。
しかしよくやりますね。しかもやりきりました。流石です。
今回の公式ラヂオを聞くと、やはり私小説ではないと言うのが分かります。
そしてマリはモヨコさんでは無いと思い、スタッフは作ってたのも分かりましたね。
でもたぶん私が最終的に行きついたエヴァの考察で、大体はあってたのじゃないのかな? と思っています。
もう一度言いますが、たとえあってたとしても、これは答え合わせであり、つまらなくなるものです。
ただ、考えれば分る物を入れたのが寺山さんですし、イクニさんです。
そして庵野さんもたぶんそうです。
なのでこれはしょうがない。
なぜなら作り手がわざと、ある程度あってる確率が高い答えが出る物をやってるからです。
私はこの作りが好きです。
なぜなら誤魔化してないからです。
馬鹿にもしてない。
子供だましではないのです。
考えた末に、分かる奴には分かる物を提供するのが、大人の仕事だと思っています。