号漫浪正大

輪るピングドラム ~物語を見直す

状況証拠からのワールドカップ

状況証拠からサッカーワールドカップの事を読み解こうと思います。

私はサッカーのド素人です。

しかもワールドカップの時に急に応援しだす、エセファンです。

なので、内容は各々が判断をして下さい。

 

まず大事な事で、頭に入れとくべきは「日本は弱い」という事です。

 

ビッククラブには入れないので、個人の能力も低い。

段々良くはなってきてるが、それでもビッククラブには入れてもらえない事が、個人が弱い証拠です。

 

その上、FIFAランクも、昔は30位台で、今は20位台です。

それが16位とか8位を目指そうというのだから、無理があるのです。

 

そう言うと「FIFAランクは、絶対ではない」と言い出す人がいます。

「絶対ではない」とは、どういう時に使う言葉か? それは「100%ではない」と言う事であり、大体は80%位はあると思ってる時に出てくる言葉です。

つまり大体はあっているのがFIFAランクです。

 

スポーツをやってる人も強く分かると思いますが、戦う前に大体は決着がついてるものです。

練習で一回も出来ないことは、本番では出来ない。

練習で90%出来るものでも、本番で失敗するのがスポーツです。

戦う前に、既に決まっている強い者が勝つのがスポーツなのですし、そうでなくてはいけない。

本番前の強さ、上手さが、本番には関係ないスポーツは、ただのギャンブルです。スポーツではない。

 

だから、そもそもが弱いと長い時間で測られている日本人と日本代表が、なぜか本番では勝てると思っている時点でおかしいのです。

それは「神風が吹く」と言っているのと同じです。まだ戦前脳なのです。

 

とは言っても皆勝ってほしいのは分かりますが、無理が有ることは頭に入れておくべきです。

 

それに、可能性が少なくとも挑戦するのが代表選手ですし、監督の仕事です。

 

でも普通にやったらどうなるのか? それは普通に負けるだけです。

弱い国が普通に頑張り、100%を出せても、強い国が普通に頑張り100%だせたら、勝てないのです。

 

だとしてら、勝つためには「無理をして賭けに出るか」もしくは「普通ではない策を練るか」しかない。

もしくは神に祈るだけです。運良く敵が腹痛になりますようにと。

 

さて、時代は戻り、ザックジャパンの頃の話です。

ザックジャパンは負けて叩かれました。

岡崎、本田、香川、あのへんが皆調子が悪かったですね。

そして「メインがダメな時を考え、なぜ他の選手を使ってこなかったのか?」とか言ってる人が結構いました。頭悪いですね。

 

さっきも言ったように、何か賭けに出ないと勝てない位弱いのが日本です。

だからザックは賭けに出た。

それは「強いメンバーだけに頼り、彼らだけでなれさせておく」という事です。

代表は、会える時間も少ないのだから、色々試すより、決まった人達で連携を作れるようにしたほうがいいのです。

もちろん諸刃の刃です。そのメインメンバーがダメになったら変わりがいない。

しかし勝ちに言ったのがザックです。

そして賭けに負けたのがザックでした。

 

しかしです。前に言ったように、弱い国が勝つには普通しない賭けが必要なのです。

だから賭けに出たザックは、間違っていないと思っています。

 

そしてザックジャパンの後に監督になったのがアギーレです。

しかし問題がありそうだと解任され、その後がハリルホジッチ監督ですね。

 

アギーレもハリルホジッチも、どんなメンバーで組んだか? 覚えてますか?

それはザッケローニとほぼ同じメンツですよ。

「層が厚い」とよくいいますが、日本は層が薄かったのです。

結局、戦えそうなのは、ザックが使ったメンバーしかいなかったのです。

 

これを見て私は本当に「ザックはなんで固定メンバーにしたんだ」とか言っていた、自称解説者に説明して欲しい気持ちになりました。

思いつきでいい加減なことを言うな、と思いました。

 

さてハリルホジッチです。彼は予選を通し、その後の練習試合で負けて解任されました。

この事は本当に日本の恥だと思っています。

誰の差し金か分かりませんが、誰かの思惑でそういう事をするのなら、日本代表を名乗ってほしくはないですね。ただの「スポンサーが選んだ強い人達」を名乗ってほしいです。

 

この事で「外国人監督がもうなってくれない」とニュースになりましたね。本当にそう思います。

少なくとも、かなり嫌がる人が増えた事でしょう。

それでなったのが日本人、森保監督ですね。

森保ジャパンが調子が悪い時は「やはり世界を知っている監督じゃないとダメだ」とか言ってる人がいました。

「だから、まともな監督がなるのを嫌がるような事をしたのを、もっと攻めろよ」と私は思いましたけど、本当にそのば限りな感想を言う自称解説者は頭にきます。

 

私はハリルホジッチが練習試合で負けたのを見て「本番では勝てる可能性があるな」と思いました。

それは「弱い国が勝つには、普通しない策が必要」だと言うことです。

 

昔のトヨタカップで、レアルに鹿島アントラーズが勝ちそうだったのを覚えてますか?

あれではっきりしたのが「弱いチームが勝つには、強いチームを油断させることだ」と言うことです。これは、まず間違ってない。

チームで世界一位は、ワールドカップの一位より強いです。各国の上手い人が集まるし、時間をかけて連携してるからです。

しかし鹿島アントラーズは日本代表より弱いでしょう。

そのアントラーズがレアルにいい勝負が出来る。

あれをみれば「油断が、一番の勝敗は分け目」なのが分かります。

 

ハリルホジッチは練習で負けた。

だから本番では敵は油断するだろう。

だから勝てる可能性が出てきたな、と私は思ったのです。

しかし日本は彼を解任した。

本当におろかで恥さらしです。これを決めた人を解任すべきです。

 

しかし、実はハリルホジッチが解任されたことにより、より敵の油断を誘ったのは間違いがなさそうです。

つまり、実はあれで「油断作戦」が完璧になったのは、事実なのです。

だから尚更勝てる可能性が出てきたと思っていました。

 

しかし、そうは言っても「そんなに上手くいくかな?」とは思っていましたが、結果は、油断したコロンビアの虚をつき、香川が攻めて行ってレッドを誘い、一点取るという絵に書いたような物になりました。

これをみて私は強く「油断させる」のが弱い国が出来る唯一の手だな、と思えるようになりました。

 

そして三戦目ポーランド戦の最後です。

日本は恥さらしと言われる「負けてるのに攻めない」という手を使いましたね。

あれは世界から冷たい目で見られたと思います。

 

しかしです。これで私はまた「可能性が出てきたな」と思ったのです。

あれは明らかに、敵を油断させる、情けない国に見せる行動に見えたからです。

 

そして次のベルギー戦です。

これも絵に書いたように先制しましたね。

私はこれも、敵の油断のなせる技だと思っています。

ただ、力の差が大きすぎ、そこから逆転されて負けましたが、私個人には「これが弱い国がやるべき奥の手だな」と記憶したのを覚えています。

 

そして今回のワールドカップです。

とにかく「油断させる要素をなんとか作ってくれ」と思ってみてました。

森保ジャパンは、本戦前は注目を浴びるような戦略も無かったのは幸いです。もしかしたらわざとか? いや、たまたまかな?

初戦のドイツの反応も、どうも日本を馬鹿にしてるようだったのは、幸いでしたね。

 

そして結果、日本は勝ちました。

理由は一つでは無いでしょうけど、ドイツの油断があったのは間違いが無いのです。

 

ちなみに、今回のワールドカップは、強い国が何度か負けてます。

これも油断でしょうが、ただこれは「油断させれば勝てるだけ差がなくなった」のが原因だと思っています。

昔は強豪は、油断しても負けなかったのでその感覚で油断して戦い、しかし思ったより差がなくなっていて負けていったのだと思います。

 

油断と言えば軽薄に聞こえますが、強豪は後半疲れないために何処かで休まないといけないから、手を抜く時に手を抜くのは正解なのでしょう。

ただ、昔のような手を抜くと負けるくらいには差がなくなった。

だから今後は、強豪はもっとやり方を変えるべきです。

そこで、選手を五人変えれるようになったのを、上手くつかえる国が勝てるようになるはずです。

 

コスタリカ戦で日本は負けました。

ただこれで次のスペイン戦で、スペインを油断させれたのも勝てた理由の一つだと思っています。

では、コスタリカ戦で負けたのは正解か? と言うとそうでもないのです。

 

その前に、

ネットで考察を見ると、コスタリカ戦もそんな変な手では無かったようです。

勝てなかった試合でもないようです。

ではなぜ手を抜いたのか?

それは選手を休ませるためです。

でも、それならコスタリカ戦は全力で戦い、スペイン戦で休めば良かったろう、という人がいます。

 

しかし日本は弱いのです。

だからさらなる賭けが必要です。

それはコスタリカ戦で休み、しかし勝ち、そしてスペイン戦でも休むのです。

そこまで出来て始めて、次のトーナメント戦一回戦を戦える、と踏んだのでしょう。

 

しかし賭けに負けたのです。コスタリカに負けました。

ただ、何度も言うけど、弱い国は何処かで賭けに出ないといけないので、しょうがないと思っています。

賭けとは、負けると酷いことになるから、普通はしない策の事です。

普通はしないことをしないと、勝てないのが弱い国なのだから、しょうがないのです。

 

しかし私は間違いだったと思っています。

弱い日本がやるべき事は「油断させる事」だった気がするからです。

だからコスイタリカ戦で本気で頑張り、トーナメント行きを決め、その後のスペイン戦で手を抜きボロクソの負けるべきだったと思うのです。

 

人の感情は単純です。

頭で「油断はいけない、ドイツを破った日本は怖いかも知れない」と思っても、ボロクソに負けた試合を見た後だと油断します。

「ドイツ戦はまぐれだろう」「コスタリカ戦は勝って当たり前だろう」「しかしボロクソに負けたスペイン戦が実力だろう」と敵に思わすことが出来はずなのです。

だから、結局策を間違えたと思っています。

 

クロアチア戦の事です。

PK戦はしょうがない。あれはたんに実力の差です。

 

自称専門家は「PK戦の用意を怠った」と言いますが、それは弱い国が切り捨てた要素なので、しょうがないのです。

クロアチア選手がPK戦の練習や準備をしてるときだって、日本選手だって練習をしてるのです。連携や他の練習をです。

知識もそうです。PK戦の知識を覚えるくらいなら、他の事を覚える事に使ったほうが良かったでしょう。

クロアチアは、PK戦の練習をして、日本は他の練習をして、それで互角だったのです。

それでPK戦まで行った時点で、日本の敗退は決まったも同然だったのです。

 

気に入らないのは、森保監督が最後「どうしても点をとって勝つ」という事を諦めたように見えたことです。PK戦やむなし、とやってるように見えました。

しかし実際はPK戦になったら勝ち目がないのは、プロなら分からなければならなかった。しかし分からなかったのなら、監督やコーチ達の失敗です。

最後に監督はまた、選手交代で遅かったですね。

それに攻撃的とは思えない手を使ってきた。

だから私は「PK戦で勝てる気がしてるのだろうか?」と思って見てましたが、違いましたね。順番を決めて無かった時点で、何も考えてはいなかったのでしょう。

 

監督の采配は選手に通じます。

監督が「PK戦に行ったら負けだから点を取れ」と言うべきだったし、言わなくてもそれを選手交代で見せるべきでした。

攻撃的な布陣を見せれば、自ずと選手たちには分かります。

しかし、後手後手に守りたいかのような選手交代を見せられると「これでいいのかな?」と攻める気が薄れます。

日本の最後は、どうしても点を取るという気力はありませんでした。

最後の最後で、つまらない采配をしてしまうのも、日本は世界と比べ、レベルの差があると言うことしょう。

 

PKで四人中、三人が外します。

あれは明らかに気持ちが負けている状態です。

そんなに外しはしない。日本人はそこまで下手ではない。

だから能力ではなく、気持ちで負けたのです。

 

クロアチアは、前回のワールドカップでのPKで勝ち上がってきてたので、彼らは「PK戦なら勝てる」という思いがでてたのでしょう。

それが幻でもなんでも、そう思えている事が力になるのです。

だから初めからPK戦では勝ち目は無かったですね。

 

本田は「PK戦は運だ」と言ってました。

本田は運だと言えるほどに外さないから、言えるのです。

だから本田なら別に間違ってはいないと思いますが、日本人選手には通じなかったですね。

 

逆に「PK戦は運ではない」という人がいます。外国チームだとPKも練習していると言います。

それもあってるでしょうけど、外国でやっている選手が多いのが、今の日本です。

なら彼らだって外国でPKの練習くらいしてるでしょ?

 

(12月7日追加、スペイン対モロッコで、PK戦になり、スペインは始めから三人全員外したようです。本当に自称専門家と言っている人達で、日本のPK戦で文句を言った人たちには、説明して欲しいです。何が間違ってたのかを)

 

バッチオだってメッシだって外すのだから、練習より気持ちが大事だった気がします。

だから、気持ちで勝てないと思わなかった森保監督の間違いだと思います。

 

南野が外しましたね。それで南野の文句を言う人がいる。

他にも失敗した人に文句を言う人がいる。コスタリカ戦で失敗した吉田とかね。

しかし忘れてはいけないのは、彼らが日本のトップだと言う事です。

それは監督が違ってもあまり変わらない。

少なくとも、どの監督でも選ぶ候補に上がる選手たちです。

彼らが上手くないのなら、それは日本人でもっと上手いやつはいない、という事です。

他を選んでも、もっと悪いか、良くて同じだろう、という事です。

日本のトップクラスであるのは間違いがないのです。

 

だから、日本の10番がパッとしないというのなら、日本にはパッとしたやつがいないという事です。

なので私は彼らが失敗しても「あれが日本のトップクラスだ」といつも思うことにしてます。

同じか、もっと悪い奴らしか日本にはいないのです。

 

結局は地道な道しか無い。

個人が世界レベルになり、FIFAランクが一桁になれば、おのずと優勝を狙えることでしょう。

それには本田が言うように、jリーグが強くなるしか無いですね。

jリーグが世界の中で強くなり、そのまわりに暮らしている子供たちが、それらのユースに行くようになり、始めて日本が強くなる。

 

本番だけ勝とうなんて、虫が良すぎるのです。

地道にjリーグを強くすることから始めるべきです。

日本人は、神風は吹かないと、いい加減気がつくべきなのです。