アニメ「STAR DRIVER 輝きのタクト」考察です。
って言うか、言いたい事はピンドラに関してです。
何処かのネットでピンドラ関係のコメントを見ていたら、出てきた言葉が「スタードライバー」です。
どうもイクニ作品と似た感じのアニメだそうなので、見てみました。
出た。脚本が榎戸洋司さんでしたね。ウテナの脚本家で、イクニさんの高校からの知り合いだそうです。
五十嵐さんはイクニさんの年が一個下で、仲は良かったようで、色々同じアニメ作品に係わっていたようです。
となると「何かあるのかな?」と勘ぐる訳です。
一話を見て行くとやはり何かありそうだが、まだ最初は分からない。
ただ、学校がピンク。ヘッドの声優がカヲル君役の石田さん、となると「来たかな?」と思えてきますよね?
そして不思議なあつかいの「サカナちゃん」、この子がこのアニメの正体は何なのかが分かるキーな気がしてくるわけです。
そして「サカナちゃん」が活躍もしないでただ島からいなくなります。このタイミングで「まず間違いない」と気が付きました。
皆さんは気が付きましたか? イクニ関連の作品を見る人は気が付きましょう。じゃないと何やってるか分かりませんよね?
サカナちゃんが意味もなくただいなくなる。これに意味が無かったら脚本が下手過ぎる。だから普通は意味があるのです。
そう、この作品もまた「全体を通す暗喩」が入っていたのです。
ピンドラの事です。
不思議でした。複雑すぎるからです。
ウテナは、今になると大枠のやってる事が分かります。そしてそうなった経緯がなんとなく分かるものです。何がやりたくてそうなったのか、がです。
しかしピンドラは分からない。たぶん何か影響があったのだろうけど、それが分からない。
しかも複雑すぎる。だから色々な所からの影響があるのだろうとは思っていました。
なるほどね。ウテナの後、12年間の間に出て来た「イクニ作品の影響から出た作品」もピンドラに取り入れてたのが、最近では分かってきました。「忘却の旋律」とか、この「スタードライバー」等の事です。まあどっちも榎戸さんですけどね。
他の作品も影響がある気がしますが、詳しくは分かりません。ただ「トップをねらえ2!!」の事は少しは影響があったと思いますけど。
それにもちろん「エヴァ」の影響もある。直接的では無くても、なにかしらの影響は受けてる事でしょう。
ちなみに、寺山さんが亡くなったのが1983年で、47歳だったそうです。
1960年生まれの庵野さんが2007年の「エヴァ序」の時47歳です。
生きられなかった寺山さんの年を越せ、生き残った庵野さんがその向こうに線路を引いてまた走り出したようにも思えますが、どうでしょうか?
そして1964年生まれがイクニさん事、幾原さん。ピンドラが2011年です。ピンドラが終わった日にちだとイクニさんも47歳です。
今までは上の存在で良かった寺山さんを、崇めてるだけではなく超えて行かなくてはいけない年になったのです。
だからこそイクニさんもまた、自からその向こうにまだない線路を引いて、走り始めたようにも見えます。
まずは簡単に「スタードライバー」の表のアニメの感想を言っときます。
絵が綺麗で、見れる作品です。
しかし何かが足りない。
昔はこの程度で良かった気がしますが、時代が変わりました。
なんとなくテレビを付け、なんとなく見てる時代は終わりました。
だからこそ映画みたく、ぎゅっと詰め込んだ作品にしないと見てられないのです。
なぜなら「さあ見るぞ」とネット動画やブルーレイで見る時代になったからです。
なので、今の時代なら、これでもまだ面白要素が足りないですね。
もっと少女漫画要素だったり、学校物語要素だったり、SF要素、ミステリー要素が必要だった気がします。
「次が気になって仕方がない物語」にしようとするのが、必要な時代になってきたのです。
さて、全体を通す暗喩です。
スタードライバーです。スターをドライブ、つまり操縦する人の物語だと言うのです。
前半のオープニングでは主役のタクトが起き、歩き出し、走り出し、最後はスタードライバーになると言う絵でしたね。
つまりタクトの物語だったのですが、じゃあタクトは誰か?
監督が五十嵐卓哉さんです。タクヤさんです。つまりこの人です。
そこに脚本が榎戸さんと言うのなら、榎戸さんと五十嵐さんの両方が関係している人が、他の所に入っていると言う事になる。
最強の力を持ったキング事スガタ、この人がイクニさんですね。ウケますね。
イクニさんは剣道部だったそうです。だから道場みたいな所で木刀を振っている。
それに車好きですね。スガタの使ってた部屋に車の模型とかありましたね。わざとですよ。
声優に石田さんを使ってきたのもヒントでしょう。ただスガタに使うと露骨すぎるので、流石にそこは避けたのでしょう。そしてここからピンドラにも石田さんが使われたのかと思ってます。
では石田さんが声をやっていたヘッドは誰か?
この人が佐藤順一さんですね。だからヘッドです。
wikiによると、監督の五十嵐さんは、佐藤さんを師匠と仰いでいるようです。だからヘッドはタクトの父なのです。
これもwikiによるのですが、庵野さんが言うには佐藤さんは「そこらのアニメーターより絵が上手い」のだそうです。だからヘッドは絵を書いてたのです。(ちなみに、佐藤さんは庵野さんと同じ60年生まれでしたね)
左目に眼帯をしている男、ちょっとはっきりしませんんが、この人が山内重保さんかな? 1953年生まれで佐藤順一さんより年上なので、そうじゃ無いかな?
あとはほぼ誰か分かりません。たぶん元がいるとは思いますけど。
その中で、たぶんそうなのが、ウィンドウスターとニードルスターの二人。セーラームーンのウラヌスとネプチューンに見えるので、そのバンクシーンを描いた庵野さんの事かな? なんて思っています。何かを成し遂げる為には死を恐れないって言う所も、庵野さんっぽいけどね。
でもだからこそ、途中から出て来て、途中で抜けたのでしょう。
では何の途中なのか?
そしてスターは何なのか?
五十嵐さん繋がりでスターと言えば、セーラームーン5部「セーラースターズ」の事でしょう。
この話は、セーラームーン制作現場の話です。
だから南の島は東映アニメーションです。
五十嵐さんは埼玉なので、東京は南になるのでしょう。
綺羅星十字団の面々がアニメーションスタッフになる。
六部隊に分かれてましたが、東映の部署か何かかな? と思っています。
そしてヒロイン、ワコがセーラームーンですね。
だから最後にロボットに乗ってましたが、そのまんまセーラームーンの髪型でしたね。
第一巫女のサカナちゃんはアニメ「きんぎょ注意報」ですね。
第二巫女はちびうさか? おジャ魔女どれみの主人公か? 双子だったので(幻だけど)この両方かもしれませんね。姉の髪の色は赤に近かったしね。
ただ第二巫女のやってる事はウテナでした。自分が作り上げた幻と一緒にいるピンクの存在、という所をかけていたのでしょう。
この辺の時系列はしっかりはしてないようです。ただのヒントだと言う事です。しかし概ねの時系列は通っている気もします。
第三巫女は誰か? 五十嵐さん関係で黒髪なら「桜欄高校ホスト部」と言う作品のキャラになるのかな?
でも第三巫女がホスト部だとすると、巫女解放でやってる事は次の事、つまり未来を表している事になる。セーラームーンの後がホスト部だからです。
サカナちゃんの解放があり、そこからきんぎょ注意報の頃の話になる、という具合です。
だからサカナちゃんがいる時はヘッドがまだいるのでしょう。ヘッド事佐藤さんが監督(正確には東映では違う呼び名だけど)だったのがきんぎょ注意報です。
第四巫女のワコを始めに解放しようとしたのは時系列を合わせる為でしょう。解放は出来なかったが、しようとしたのでその未来がセーラームーンになる、と言う事で勘弁と言う所です。
そしてセーラームーンの第二部が終わり、佐藤さんは監督ではなくなります。だからヘッドは一度いなくなる。
そしてイクニさんが引き継ぐのですが、だからスタードライバーではこの辺でスガタが覚醒するのです。
ちなみにセーラームーンの二部はRでしたね。だからヘッドは絵にRと書くのです。
その後「おジャ魔女どれみ」でまた五十嵐さんと絡むのですが、だからまたヘッドが帰ってくるのかな? これはこれで良いのですが、そうなるとセーラームーンの後になるので、時系列がしっかりはしてないと言う事になる。
もしくは、佐藤さんはセーラームーンの監督からは退いたが係わってたそうなので、その事を描いているのかな?
そう言えば「金魚注意報」は結構人気はあったのに、次にやる「セーラームーン」がもう決まっていたので終わりになったようです。だからサカナちゃんは「好きあってても上手くいかない時もある」なんて事を言ってたのでしょう。
そしてセーラームーンは佐藤さんからイクニさんへ、そして最後に五十嵐さんになるので、最後ヘッドと戦うが、キングとも戦う展開になるのかな? と思っていたら、やはりそうなりましたね。
最後セーラームーンセーラースターズをやるのが五十嵐さんだから、スタードライバーとして戦い勝ち、しかもセーラームーン事ワコが選ぶのは、最後はタクトになるのです。
それに、だから「ワコが好きな人が変わる」何て言う内容だったのです。
細かな事で言うと「EATER」何て言いう店ありましたね。五十嵐さんがソールイーターのアニメ版をやってたからですね。
ピンドラの話に戻ります。
スタードライバーがあったから、ピンドラも実際のアニメ制作者とアニメキャラを暗喩として取り入れたのかな? なんて思えてきました。
つまりピンドラのあの不思議で複雑な作りは、元になる不思議な作りのアニメがもうあったから、と言う事になる。
色々な人が暗喩アニメを作り、それらを取り入れたからこそ複雑で「なんでこんな作りにしたのか?」分からない様な物が出来上がったのでしょう。
そして色々な作品も取り入れ深くしていくと言うやり方自体が、寺山さんの得意としていた事です。
やはり寺山さんの向こうを目指し、たどり着いたのがピンドラだった気がします。
スタードライバーの方に戻ります。
表も裏も、悪ふざけの様にも思えるアニメでした。
佐藤さん二回も殴られてましたね。
イクニさん最後は半裸でしたね。
最終回はこれらの暗喩を思い描いて見ると、面白いですよ。
2021年12月29日 少し補足
佐藤順一さんはセーラームーンの時、他の作品を作る為に抜けたようですね。
そしてそれが終わりセーラームーンに戻って来るのですが、シリーズデェレクター(監督)から抜けて、各話の演出をする身分として戻って来たようです。
ただ佐藤さんは各話の演出を好き勝手する方が性に合ってると、自分で言ってたのでそれで良かったのでしょう。
その時イクニさんが元々得意としていた事(ギャグ回とか)をやって、更にイクニさんよりうまくやってやろうとしてたようです。先輩なのにね。そう言う事を好き勝手やって楽しんでいたようです。
だからスタードライバーでは最後キングの力を奪って戦うのがヘッドだったのですね。
そして、なら一度抜けて戻って来るのもセーラームーンの間なので、時系列はあってた事になります。
イカさしサムの話ですが、魚の星(きんぎょ注意報)から星の世界(セーラームーン)に行ったが、結局何が変わったと言うのか? という話でした。だからヘッドは気にいらなかったのです。
ただここでのイカ大王とは何か? 誰か? は分からないのですが、私はこのブログで昔、イクニさんを異化効果の大王で大王イカで例えました。これはたまたまですが、もしかしたらスタードライバーのイカ大王もイクニさんの事かな? なんて思います。
もしそうなら、人なんて思いつく事なんか大して変わらないな、と思えます。
2021年12月30日 ほんのちょっと補足
スタードライバー映画版は総集編ですが、始めと最後が少し足されていると言うのでそこだけ見ました。まあ言う事もないおまけでしたね。
映画版で島から出ていたのは、イクニさんも五十嵐さんも東映アニメーションから出て行った人たちだからですね。
言い忘れてた事として、歌の歌詞にはヒントがあると思います。ここで言った事を念頭で見て見ると、なるほどと思う筈です。
そう言えば始めはセーラームーンに原作者は仮面をつけてほしかったそうです。しかし当時のアニメで仮面をつけて可愛くするには大変なのでやめたようです。でもだからスタードライバーでは仮面をつけてたのですね。
「人生と言う冒険は続く」と言う言葉が幾度か言われますし、映画版最後の言葉でもありました。これもヒントですが、まあそう言う話だと言う事です。