映画「シン・ウルトラマン」見ました。感想、ネタバレです。
大して言う事もないですが。
(追加として、後半ピンドラ関連足しました)
wikiによると「ウルトラマンのリブートである」と書いてあります。
そうですね。リブートでした。
どうも始めは円谷から庵野さんにウルトラマンやらないか? とあったようです。
だからか、どうも「リブートでやってくれ」と言う依頼があったのでは無いのかな? と勝手に勘ぐっています。
もしくは、今後に新たな事をしたいから(つまり続きをやりたいから)まず始めは原作にのっとった所から始めた可能性も無くもないです。
続きとしたら、いわくつきのセブンが出来るし、庵野さんが好きな新マン、つまり帰ってきたウルトラマンも出来るから、続けたいのじゃないでしょうかね?
私は「元のウルトラマン自体が良く出来た話だな」と思っていたので、どうするのかな? と期待半分で見ましたが、結果「そのまんまかい!」と言う事でした。
元々が良く出来ていたので、大きくは変えられなかったのでしょう。
元は最後、ウルトラマンアがゼットンに勝てず、最後は科学特捜隊が科学の力でやっつける、と言う話であり、だからウルトラマンがいなくなっても物語が終われます。
それに最後は他人任せでなくて、人類で何とかしようとする終わり方も良いですね。
ただ今回のシンウルトラマンはどうでしょうか? 何か中途半端です。
結局ウルトラマンの力を借りてゼットンを消すので、何をしたいのかが分かりずらい。
最後も、これから敵がやって来るだろう、みたいな終わり方で、つまり終わってない。
だからこそ、あくまでリブートの第一作と言う話なのだと思います。
元のウルトラマンは子供向けであり、毎週やるものですね。
だから細かな人間模様とかあっても子供には分からないし、そもそも時間もないし、子供は怪獣と戦うウルトラマンが見たいので、他の要素はいらない。
シンウルトラマンもウルトラマンらしさがよく出ているのですが、この毎週やる子供向けだから成り立つ所も、そのままやっています。だからダルイのです。
毎週やるものをまとめて見せられているように感じます。
それに時間もないし、たぶん元々やる気も無いのだろうけど、人間模様とか世間の外側の広がりは端折っています。この端折り方がウルトラマンっぽいのですが、大人向けであり現代向けでは失敗です。
これはどっちなのだろうか? シンゴジラもそうだけど、どうも人間模様が下手です。わざとそう言う雰囲気でやっているかも知らないけど(昔のゴジラやウルトラマンに寄せる為)それでも失敗じゃ無いのかな?
もしくは、そもそもそう言う事が出来ないのが、庵野さんや樋口さんなのかもしれません。
シンゴジラは震災の原発事故を暗喩としていると思うので、だからこそ政府が立ち向かう物語として作り、成立してます。
しかし今回も政府や軍隊だけからの物語にしている。シンゴジラがあるせいもあるが、しつこい。
前にも言ったけどアメリカなら一般人も含めようとする。だけど一般人はからめにくいから秘密を解き明かした科学者が家族と一緒に係わるのが定石ですね。
そうしろと言う訳ではないけど、(ゴジラの)一度だけではなく二度やると、それしか出来ないのじゃ無いのか? と思われてもしょうがないですね。
等の事から、ウルトラマンらしさを踏襲するのは良いとして、長い大人も見れる映画としたら良くない要素も踏襲していて、失敗してます。
それに、そもそも子供向けにもなってないので、誰狙いなのか? とも思えます。
ただの「昔は良かった物語」に収まってしまっていて、残念です。
とは言え、個人的には今のレベルでのウルトラマンを映像で見れたのは良かったです。
ただこれも「なつかしい」だけですね。
ちなみに、庵野さんだって「帰ってきたウルトラマン」が好きだと言うし、私はもっと後で再放送のタロウが好きでした。
つまりウルトラマンが「なつかしい」と言う人だって、かなりの老人です。もしくは私みたいに再放送世代ですね。それでも初老は超えているでしょう。
だから「なつかしい」作品ではダメですね。老人物語にしかならない。
だからこそリブートをしたかったのでしょうけど、内容的に今現在の良さを加えるのは失敗してます。と言うか、加えようとしてない。
映像とか細かな設定とか、そんな所ばっかりリブートしてます。
だから失敗したと、個人的には思っています。
さて、だからこその「シン・ウルトラセヴン」をやるべきですね(セブンではない)。
ハイハイ、ウルトラマンらしさはもうやった、さてどう新しいウルトラマンをやろうか? と考えてやるべきです。
22年 5月 20日 カレーの日に追加
ウルトラマンと言えば実相寺昭雄さんの名がちょくちょく出て来ます。
ただ私は興味も無いので、よく知りませんでした。
今回ウルトラマンと言う事でネットで見ると、樋口監督や庵野さんは影響を受けたようです。まあそうだとは思ってましたけど。
そして知りませんでしたが、実相寺さんは普通の実写も監督として撮ってたのですね。まあ普通でもないようですが。
まだ見てませんけど、一度見てみようと思います。
さてこの人、実相寺さん、調べてみたら面白いですね。個人的にですけどね。
wikiによると、新宿四谷生まれで、中国青島育ちで満州で敗戦、帰国後滝野川区にすんだそうです。また私としたら近い所だったのが個人的に面白い訳です。
滝野川区と言うのは知りませんでしたが、今の北区の南側だそうですね。今も北区滝野川って残ってます。巣鴨の隣位ですね。
そうなると、都電荒川線が走っているので、乗ってたのかな? と思っていたら乗って通学してたようです。
この辺を少し知っている人にとったら、子供の頃は飛鳥山で遊んでたとか言うのも面白い訳です。
そしてこの人早稲田大学なのですね。生まれが37年だけど3月生まれなので、35年生まれの寺山修司と学年で一個下でしょう。
だから同じ時に大学にいた、と言いたい所ですが、寺山さんは入院中ですかね?
実相寺さんは70年に「無常」と言う映画を撮り、外国の映画祭で賞をとったそうです。
つまりこの作品を寺山さんが知らない訳が無いのです。
どこにも情報は出て来ないですけど、たぶん悔しかったと思います。そして自分も、と思った事でしょう。
歳も近く、大学も同じで、しかし実相寺さんは東京育ちで、病気もしてない。その人が賞を取ったのは悔しくてしょうがなかったのでは無いのかな?
そして寺山さんも71年に映画「書を捨てよ」をATG配給で撮るのですね。
寺山さんらしく、他人の作品を見て、それを「俺ならこう使う」と使い方を変えてやるのがこの人の流儀ですね。
それを「ただの真似だ」と言う人もいるけど「ただの真似」でない所が面白い訳ですが、分からない人も多い事でしょうね。
そうは言っても、たぶん寺山さんにも影響があったのは確かだと思います。
まあ「書を捨てよ」で都電を出す所が、狙ったかどうかはともかくとして、何かの縁があり面白いですね。
でもどうやら最後までこの二人は縁がなかったようです。ネットで見つかりません。
何か似た感じの天才肌のこの二人が会わないなんて、もったいないですね。ただ合わないでしょうけどね。
実相寺さんは大島渚グループとの親交が深かった、とwikiにありました。
ネットで、寺山さんが亡くなった時の大島さんのコメント映像が見付かり見ました。
「若い時は敵対し合っていたけど、お互い年も取り、もう良いだろうと最近仲良くなり、仕事をたのんだばかりだった」と言ってました。大島さんも悲しそうだだったので、やっと仲良くなった矢先だったのでしょう。
だからもしもう少し寺山さんが生きていたら、大島渚さんとも仕事をしただろうし、実相寺さんとも何か縁が生まれたかもしれませんね。残念です。
実相寺さんは「けろけろけろっぴ」の大ファンだったそうです。謎の趣味ですね。
でも「だからピンドラでカエルを押すのか!」とやっと分かりました。
ピンドラもさらざんまいも、なぜそんなにカエルをおすのか? と謎でしたが、実相寺さんからだと思います(もしかしたら、他にもあるかも知れませんけど)。
そして実相寺さんが好きな庵野さんからみだから、ピンドラとさらざんまいに出るのでしょうけど、誰が分かるの?
となるともう一つの可能性が出て来ます。晶馬(しょうま)の元ネタです。樋口さんの可能性が出て来ましたね。
ただやはり、色々な人の合体した象徴が晶馬な気もしますが、樋口さんも入っているでしょう。
ピンドラと言えば池袋です。丸ノ内線からでしょうけど、それだけでも無いですね。
寺山さん、宮崎駿さん、そして実相寺さん。この人らの最大公約数的に関連している土地として、池袋あたりなのでしょう。
面白過ぎですが、ピンドラ入れ込みすぎですね。