号漫浪正大

輪るピングドラム ~物語を見直す

民主主義と資本主義に対するクーデター

22年 3月 11日 21時ごろ

 

ウクライナの事です。個人の考えです。

 

色々な可能性を考える事が大事なので考えて来ましたが、どうも全体を通す説明が、納得出来ない気がしてました。

その中で前回のここでの投稿ウクライナの細かな事 3月10日 が今の時点での納得できる答えの気がしてきました。

 

私は前にプーチンはもう何も出来なくて怖って隠れてるかも? と言いました。

しかし実際は狙って隠れてるのかもしれないと思えて来た。

将棋で言う「穴熊」ですね。怖いのではなく、勝つつもりで穴に隠れようとしてるのかもしれません。独裁国家と言う穴にね。

 

一つ一つの前兆は、もう前から情報は出てました。

例えばプーチンは資本、民主主義が嫌いらしい。ただ昔からではなく最近の事らしい。

10年ぐらい前はロシア自体の経済を上げて行って経済大国にしたかったようです。

そして失敗しました。プーチン自体は経済は良く分からないのでしょう。

それに元々、ソ連崩壊後ロシアはマフィアが仕切っていると言われてましたが、それが新興財閥と今呼ばれている物だとか、もしくは新興財閥と繋がりがあるとか言われています。

どっちであっても、新興財閥と言うロシアで経済を仕切ってるやつらは、ちゃんとした競争で商売をしている連中ではないようです。自分の商売を独占してるから儲かっているようです。

つまり、競争して商売などしてない奴らです。だから商売など上手くはない。そういう連中が仕切っている国だから、他国に通用する企業など作れるわけがない。

だから産業が発達する訳が無く、いつまでたってもロシアが経済で良くなる事はありませんでした。

 

Googleで「ロシア 有名企業」で検索をしたら、フォーブスの「最も評価される企業」に出てたロシアの企業が出てました。

「軍用機を作っている企業」「電力企業」「銀行」「石油関連企業」でした。つまり国有で良いじゃないか? と言う企業です(実際国有企業も入ってますが)。

 

外国から企業が来ているようです。車製造関係が多いようです。

日本からも車以外に煙草の「JT」等もあるようです。

それに今ニュースでよく出て来るロシアからの撤退企業は、食べ物や飲み物や洋服などですね。

これらの外国企業が入って来て何をするのか? もちろん大事な企業秘密など教える訳が無い。ロシア人を使うのみですね。よくて店長や工場長くらいで、ロシア自体の国力増強にはならないでしょう。

 

つまり、ロシアを牛耳っている新興財閥は商売がうまくなく、国力を上げない。

評価されてる企業は国有化で何とかなりそう。

外国企業は来てもロシアの経済力を上げてはくれない。

これで資本主義など好きになる訳がない。プーチンは資本主義に負けたのです。

 

 前にも言った様に、ロシアの輸出してる物は、石油とかガスとか非鉄金属などです(あと小麦なども輸出してるようです)。

これらは国が牛耳ってしまえばいいものです。それだけで外資が稼げる、っていうかそれだけで稼いでいる。

じゃあ、資本主義にそった企業など、プーチンにはいらないじゃないか。

 

そしてもう一つ民主主義です。

ロシアは実質独裁国家です。しかし建前として選挙をしている。

だから選挙のやり方でずるしたり、任期を伸ばしたりしてます。

そしてプーチンが2024年までの任期だそうです。

でも独裁国家北朝鮮などずっと同じ家族が牛耳ってるでしょ? じゃあなぜプーチンは任期を気にする必要があるのか?

これは、民主主義であると言う事を見せ、西側に寄り添い、西側の資本主義社会の一員としてやっていく為でしょう。

 

しかし資本主義を否定するのなら? 西欧の資本主義などに入っていても、商売が上手い彼らに良いように使われてしまうだけなら?

なら資本主義社会から抜ければいい。そうすれば民主主義社会にしてく必要もなくなる。そうすればプーチンの独裁は続くのです。

北朝鮮もシリアも独裁です。しかも酷い国です。だけど滅びないし最高権力者も降ろされない。民主主義より、国があれた独裁国家の方が、独裁者は生き残るのです。

 

同じような経済制裁を受けている国にイランがあります。あちらは上手く行っています。

これは石油が出るからだと思います。だから何とでもなる。

そしてロシアも石油が出る。だから何とでもなる。二次大戦時の日本とはここが違う。

ロシアは小麦も輸出している、だから食べ物も困ってはいない。これも今の日本とは違う強みです。

 

今回中国が味方です。今や世界第二位の中国が味方なのですから、西欧を敵にしても大丈夫でしょう。

もちろん、中国にだけ寄り添ったら、中国の思い通りにされる。だから他の貿易する国も必要です。

だからインドがあるし、ブラジルもある。どっちも人口が多く、これから強くなっていく国です。だからこれらが味方なら大丈夫だと思えそうです(ブラジルはロシアの戦争に反対表明をしだしました。しかしやっと今更です。つまり本当はロシア寄りであるが、あまりにも酷いので世論に乗ってるだけでしょう。だから今後数年後に落ち着けばまたロシアと貿易は普通にするでしょう)。

 

これらを考えれば、西側から離れようとしている理由が分かる。

プーチンの狙いが分かるのです。

つまり社会主義に逆戻りです。その為にも西側の会社などい無くなれば良いのです。

だから西側の会社が自分からいなくなっている今は、狙い通りかもしれない。

そしてだとすれば、いなくなった会社を国営にして乗っ取ろうとしている、ロシアの今の状況も意味が通ってくる。そんな事をすればもう海外の企業は戻ってこないのにやるのは、戻ってきてほしく無いのでしょう。

経済制裁も意味が無い。落ち着けばまた資源は買ってくれる。中国やインドは買ってくれるだろうし、西側だって安けりゃいつかは買ってくれる。

それにプーチンの年齢から言えば、そこまで遠くの未来は気にしなくていい。二十年後とかロシアがどうなってってもいい。

ちなみにイランは石油依存から他の商売に移行しようとしています。これは国の未来を見据えた政策です。いつまでも石油依存では持たないからです。

しかしプーチンは違う。国がどうなってもいい。なぜなら未来は関係が無いからです。

これはプーチンには息子がいなかったのも理由の一つでしょう。息子がいればロシアで後を継がせ、その為にロシアの未来も考える必要がある。だとすれば西欧から遮断された社会主義に戻る事はしなかったかもしれない。それでは未来が無いからです。

でも娘はいます。彼女らはどうするのか? たぶん他の名前とパスポートを与え、海外に逃がすのかな? と思える。金があるから楽しく暮らせそうです。

財産を凍結されても、数億円位ならもう逃がしているでしょ? どっちであっても、どこかで凍結も解除されるから、それでも良いのかもしれないけど。

ここが面白い。つまり娘が西欧に逃げてしまえば、金が物を言うと言う事です。

何が無くても金があれば幸せ。これこそが資本主義です。それを身に染みて知ったのがプーチンです。

資本主義に負け、それでそれをひっくり返し、しかしそれを利用する。こんな資本主義に対するクーデターってあります?

 

自分を馬鹿にして追い詰めた、資本主義と民主主義に対する仕返しです。

資本、民主主義に対するロシア国内でのクーデターが、もしかしたらプーチンの狙いだったのかもしれません。

それに利用されたウクライナはさんざんですし、ロシアン人にも不幸が待っている。

 

ちなみに、そう考えると、日本で貸している金も踏み倒されましたね。

そして軍事演習とか北方領土を特区にするとか言うのも納得がいく。つまり日本とも縁を切ると言う事です。

(ロシアに比べたら)商売上手なアメリア寄りの国、日本、そことも縁を切るつもりなのでしょう。

プーチンは暗殺をするような奴だとは知っていた筈です。その様におかしな国と仲良くしようと思った日本の失策ですね。

ただこれは安倍元首相の責任とも言えない。チェンバレンの様に、プーチンの異常さが分からないのもしょうがない(私は安倍さんの行動が好きでは無いが、物事は公平な判断が必要なので、ここでは擁護します)。

なので誰それの責任と言うのではなく、今後は気を付けましょうと言う、高い勉強代でしたね。