号漫浪正大

輪るピングドラム ~物語を見直す

前途多難な寅年

うる星やつら」2022年 寅年 新作アニメ化、だそうですね。

 

まあ、よくやるね。

 

漫画の方は良く出来てました。

高橋留美子のおチャラケものでは、一番バランスがいいと思います。

 

旧アニメはアニメで、良くも悪くも、後世に残る要素をたせました。

終わらない日常物です。

これはこれで、良い面もあったのでしょけど、終わらないのもおかしいと言う事で押井守さんはちゃんと最後「夢から覚めないといけない」と言う映画を作りましたね。「ビューティフルドリーマー」です。

しかし世の中には間違った考えが残りました。「終わらない日常サイコ~」とオタクに思われてしまったのです。

 

それはともかく、漫画家の山田玲司さんがよく「終わらない日常物」などと言います。これはなるほどでしたね。

バブル後、世の中の皆はどうしていいか分からなくなり、バブルの終わりに気持ちに整理が付かず、夢に逃げ、終わらない日常を夢見る様になりました。

「その時の感情がその頃の物語に出ている」と言う事を山田さんは言いたいようです。本当になるほどですね。

面白いのは「うる星やつら」の特にアニメ版です。バブル直前位なのに、もう「終わらない日常」をやっていたのです。時代を先取りです。

そしてそれを終わらせようとした押井さんも時代をかなり先どってました。面白いですね。

 

「うる星」の頃のオタクは、バブル前にはもう既に夢に逃げ、どう生きていいか分からず、終わらない日常を夢見ていたのです。

この頃の一般人はオタクをあざ笑っていたと思います。まさかその後に自分らも夢の世界に逃げ込むことになるとは思って無かった事でしょう。

所詮、他人をあざけわらっていると、いつか自分に帰って来る。気を付けましょう。

 

今の時代では、前の「うる星」のアニメの様に、好きかってにいじれないと思います。

たぶんメガネの様なアニメオリジナルキャラはもう作れないのじゃ無いのかな? と思います。

今になると、メガネ自体が既にアニメオリジナルキャラと言うより、レジェンドになってますね。だからこれをいじる訳にもいかない。

漫画も良く出来てたので、そこもいじれないでしょう。

漫画ファンにも、当時のアニメファンにも叩かれないようにするには、どうするべきか?

それは漫画版にそった物語にする事ですね。そういすればどっちも文句が言えない。

 

たぶんですが、だからこそアニメ「ジョジョ」をやった監督が抜擢されたのでしょう。

ジョジョも強烈で特徴が強く、しかも往年のファンがいる漫画原作ですね。アニメは見て無いのですが、たぶん漫画の通りな内容なのだと思います。

そうだとすると「うる星やつら」も漫画通りの流れになるのでは無いのか? と私は考えてます。

 

これはこれで正解ですが「ちょっとつまらないな」と言うのが私の感想です。

今更昔の栄光にすがり、またそれをそのままやる。もしそうなのだとしたら、それが今やるべき事なのでしょうか?

どうも「古き良き時代をもう一度」などと言う安倍元首相みたいな考えじゃ無いのかな? と思えます。

失った時代はもう来ない、それに気が付くべきです。

だから「ブラドラブ」はつまらなかったのです。

 

うる星やつら」に良さがあったのは間違いがない。

なら物マネと言われても、うる星の様な新たなアニメを作るべきじゃ無いのかな?

私はその一つがハルヒだと思っています。こうするべきじゃ無いのか?

 

「終わらない日常」にまた戻るつもりか? 一度終わったのに。

しかも、私の考えが合っていて、ただの漫画の焼き増し作品か?

 

いや、それとも私の想像を超える何かをやってくれるのか?

しかしそれはとても難しいですね。

私には、今の時代にあった作品で、しかもただの焼き増しではない作品が思いつきません。

その上漫画原作があるしファンも多い、そして旧アニメの方のファンも多いと言う、手かせ足かせだらけの作品です。

なので「まあ、よくやるね」と言うのが私の感想になるのです。