号漫浪正大

輪るピングドラム ~物語を見直す

THE 普通

結局、足りないのは「虚淵要素」でしたね。

 

アニメ「マギレコ」二期8話、つまり最終話まで見ました。感想です。ネタバレです。

 

マギレコ一期の表の物語を評価する。「上、中、下」で言うと「下」である。

マギレコ二期になったら「中」まで上げてきましたね。つまり普通です。

まあ、ひねらない物語ですね。いろは並みに真っすぐです。

 

虚淵要素が足りないのは一期からですが、マギレコアニメが始まる前から皆思ってましたよね? 虚淵さんいないけど大丈夫なのか? と。

そしてそれの不安はあってました。

しかも二期になってもまだ足りなかったですね。

 

マギレコで言う「虚淵要素」とは何か?

物語全体を通した物語の骨組みですね。

一話一話ではなく全体を通して見えてるか? と言う事です。

それがあるからこそ、物語全体を通した一つの物語になるのです。

まどマギの時は「ほむらのタネあかし編」に向かい、まっすぐ進んでいく物語でした。もちろんさやかの事などはからむけど、全体を一つの物語だと見ると、ほむら物語でしたね。

アニメ「サイコパス」の時も、世界の謎を隠しながら、そこに向かい進んでいく作りでした。そしてキャラの目線で見たら、男の主人公らしきキャラが闇落ちしていく流れです。

これらの全体を通した流れを作り、そこから細かな所を作る。だから全体を通した面白い話になるのです。

何度も言ってるけど、押井守さんが先輩に言われた「演出は一つの何かに向かい、全てを作っていく事だ」と言うのが全てです。やるべき事を考えてから、逆算して物語を作っていくべきですね。これが出来てたのが「まどマギ」や「サイコパス」なのです。

この全体の骨組みを作ったのが虚淵さんであり、それを私は「虚淵要素」と呼んでいます。

マギレコは一期も二期さえも「虚淵要素」がないですね。

二期八話分の物語をあらすじで読んで、面白いと思えたのでしょうか? 全体を一つの物語と見ると、たぶん面白くないと思う筈です。

つまり全体を通して見る事はやって無いのでしょう。

もしくは面白さが分かる才能さえも無いのかです。

 

でもこれは難しいようです。

スターウォーズありましたね。エピソード7,8,9の事です。

確かディズニーでしたよね? それに莫大な金をかけた筈です。

しかし全体を通した物語が出来て無く、酷いものでした。

あれは成功か失敗かで、儲けが数十億円は違う筈です。

長いスパンで見ると、スピンオフの作品を出したり、ゲームにしたりグッズを出したり、続きを出したりする事まで含めると、数百億円は違う筈です。

つまりスターウォーズは失敗して、大損です。

スターウォーズであの程度の事しか出来ないのだから、全体を通した面白い物語を作るのは難しいのでしょうね。

 

マギレコで言うと「キャラを殺すな」とか制約があるのかもしれません。

それに「虚淵要素」が足りないと言いましたが、実際に虚淵さんが加わっても上手く行ったかは謎です。

ただ全体を通した面白くする要素が足りなかったのは事実だと思いました。

いたって普通の物語でしたね。表はね。

 

さて、文句ばかりでは無く、例を言います。ただの素人考えですが。

スターウォーズで言うと、エピソード7時点で私は、主役級の彼女は皇帝の子供だと思ってました。実際は孫でしたが。

なので闇落ちして皇帝に体を乗っ取られ皇帝もどきになり、逆にハンソロの子供が黒いまま救いに行く、と言う物語を想像してました。

ハンソロの子供は人の命などなんとも思ってない状態のまま、好意を持った彼女を救うため、同盟軍(でしたっけ?)に加わる。そして少しずつ人間味を取り戻す。

最後やはり死ぬが、彼女は救える。

彼女は皇帝と戦うが、フォースがある為、逆に皇帝に操られ勝てない。

しかし彼女の助けを借り、最後はトルーパー(あの寝返った黒人)が皇帝を刺す。

最後は普通の人こそが、人知を超えた存在の皇帝を倒すべきです。

全体はこんな単純な物語で良くなかったですかね?

 

マギレコの方です。

最後つるのが死ぬ。マミも死ぬ。

皆仲間割れをしだし、ワルプルギスも来て、皆死ぬ。で良くないですか?

なぜなら、あそこには「ほむら」がいるからです。

そしてほむらはダメだと思い、やり直そうとする。

その時誰かの能力で(ねむか、もしくは誰でも良いけど)ほむらの時間逆行に付いて行こうとする。しかし誰かに邪魔され近づけない。

その時いろはがほむらに触れる。そしていろはに未来を託す(ねむか誰かが)「私の代わりにこの不幸な未来を変えてほしい」と言う。

いろははほむらの時間逆行に付いて行く。

そして気が付くと今より昔。だが体が小さなキュウベエでしゃべれない。

って言うので良くないですか?

いろはは時間が戻るけど、何かの不手際で一気に戻らない。例えば一週間前に戻り、何日か経つと二週間前に戻る、など少しずつ戻って行く。

そして今度は仲間割れが起きない様にしようとする。

それに気が付かなかったつるのやマミの闇を抱えている所を、昔の時間で探り、段々知って行く。

最後のかなり昔に戻った時に、まだいた時のうい達に出会い、全てを思い出す。

っていうのはどうでしょう?

 

これらは全体を一つの物語としてみて、始めから用意しておくものです。

そしてそれが、物語全体を面白く出来る要素であると言う事です。

結果、この要素が足りないのがマギレコでした。

 

ちなみに前にこのブログで「皆もう一度マギレコ二期を見る事になる」と予測しました。

それはこのほむらによる時間戻しの事ではないです。

あくまで単純に、皆二期を見たくなるだろうと言う事です。

なぜなら、後で分かるだろう、結構細かなネタを入れてきてます。

ただそれも二期でもまだおあずけですね。答えを出してくれるのはいったいいつになるのやら?

 

どうも残り四話らしいですね。

どこで終わりにするか分からないけど、この答え合わせをすべて出すのなら、四話でも厳しいです。

だから、

1、全ては出さない

2,かなり早足な展開は変わらないだろう。

と言う事は予測されます。

さてどうする気なのか?

 

21年9月27日 追加

 

言い忘れてましたが、8話の演劇の様な演出、綺麗にまとまっていて良かった気がします。

ただこれもそうで、全体が良ければ細かな演出の良さが光ってくるのです。

アニメ「ダリフラ」等も、細かな演出が良く出来た所があったのに、全体がダメだったから全てがダメだった印象しかないですよね? そういうものです。

これもイクニさん繋がりなのか? 犬カレーさんは数年前の寺山修司の映画(寺山さんはどういう人だったかの映画なんですかね?)にコメントをよせたりしてたので、それらの演劇から影響が強いのを今回出してきたのかな? と思えました。

8話のエンディングは違いましたが、普通のエンディングの時の絵、寺山修司作品をかけていると思います。

相変わらず、色々裏では面白い事をしています。

後足りないのは、表ですね。物語の上っ面です。

寺山さんは、映画だとちゃんと上っ面も気にしてる様に見えましたけどね。上手く行ってるかはまた別の話ですが、それでも飽きない様に色々細かな事を気にする人だった気がします。

 

21年9月30日 追加

 

二期最終話で「ほむら時間戻し」を使わなかった理由として「他のやりたい事とかぶるから」と言う可能性もありましたね。

もしあっていて、そうならしょうがないけど「二期の終わりに盛り上げて、次につなぐ」と言う視聴率稼ぎは失敗していると思います。

 

21年10月1日 追加

 

「ぼくたちのお別れがはじまる」で終わりましたね。

もしかしたら「やっと」私が思っていた展開になるのかもしれない。

ただこれは一期でも二期でも裏切られたので、結局最後まで外れる可能性もありますが。

演劇では「初めの方に銃が出てきたら、どこかで使われなければならない」と言う法則がありますね。劇でわざわざ小道具で銃を出すのなら「それは使われる為に出て来た」と思うのが普通だと言う事を表してます。

じゃあやはりマギレコ一期初めの方で出て来た、いらなそうな設定や意味が無さそうな映像は、後で使われる為に出したのだと思うのが普通だと思えてきました。

そうなればすべてにつじつまが合うのですが、どうでしょうか?

ああ、つくづく裏の仕掛けは面白い。

ちなみにオープニングのやちよ、いろは、黒江の三人並ぶ映像。今後の展開を表す、意味があるヒントになってる気がします。三人コネクト出すのかな?