号漫浪正大

輪るピングドラム ~物語を見直す

より良いマイナス

国会の予算委員会はどんなことでも話していいそうです。だから一見関係のないような事も議論していますね。

なぜ何でもいいかと言うと、全ての事が予算に関係しているからだそうです。

 

このブログは「物語」に関しての事を書いてます。

そして物語とは全ての事が係わっている物です。精神的な事も、政治的な事も、個人的な感想もです。

だからこのブログでは何を書いてもOKなのです。

 

ちなみに押井さんも富野さんも「時代に合わせた物を描くのが正解の基本だ」と言うような事を言ってたと思います。

時代に合ってない物は感覚的に分からない物である、と同時に興味が薄いものです。

例えば、今のカザフスタンあたりで千年前の物語を描こうとしても、ほとんどの人にはその時代その場所の価値感が分からないのと、そもそも興味も無いでしょう。

だから皆が分かり興味がある今の時代にあった物を描くのが、普通の正解なのです。

 

「普通の正解」とある様に、普通じゃ無い時もあります。

まずは普遍的な物語です。時代性があまりない、いつの時代でも通じるものでほぼ出来ている物語です。

人は進化はしてないのだからいつの時代でも感覚は同じです。なので時代性が少ない物語も作れるのです。単純なアクション戦闘ものだったら、未来であっても古代ローマでも大体分かるので、面白い物も出来る事でしょう。

 

後は全然今と違う価値観がある時代の物語もあります。

昔の日本はこうだったとか、未来の世界はこうなっていると言うような事です。

これも実は今の時代と比べる事により、最終的には今の時代のありようを考えるように出来ている物です。

こられも大事な軸は現在にあります。リアルな今の時代に興味があるから、それを考える為に違う世界を見せているだけなのです。

 

なので皆が知っていて興味がある今の時代のありようを考えて見る事が、物語制作には大事なのです。

 

そしてちょっと思った最近の事を書きます(現在2021年3月22日です)。

 

コロナ禍での緊急事態宣言が解けましたね。

「もう下げ止まっているし、皆の気持も緩くなってきているし、意味が無いから解けばいい」と言う人がいます。

しかし今までよりうつりやすいコロナの変異株が増えている時です。外国でも爆発的に増えてるじゃないですか。

ワクチンが皆に行き渡るまでにまだ数か月かかりますよね。それまでにまた日本でも爆発的に増えますよね?

今の緊急事態宣言中だからこの程度で済んでいるのに「これ以上下がらないから意味が薄い」は意味が分かりません。

 

世の中の会社などでよくあるのが結果主義ですね。結果が全てです。

しかしこの言葉の中身が分かって無いと、間違った答えを出します。

普通は結果ではなく中身を見るべきです。

売り上げが上がった時に社員に「よくやった」と言う、悪いと「何をやってるのだ」と言う、馬鹿な人が後を絶たないのがこの国ですね。

能力が高い人は、売り上げの高い所で上がり下がりをしてるものです。

能力が低い人は、売り上げが低い所で上がり下がりそしている。

どちらも上がり下がりはするのです。上がったから優れている。下がったら劣っている。と言う単純な答えでは無いですね。

だからこそ中身を考えてみるべきです。中身を考えず上がったら褒め、下がったらけなす事なんて、小学生でも出来ます。単純なAIでも出来ます。大人がやる仕事では無いですね。

当たり前ですか? 出来てますか?

 

昔にユニクロブラック企業だと言われ始めた頃がありましたね。

その声が大きくなって、流石に改め始めました。

そうなると儲けが少なくなってきます。そして値上げをしましたね(値上げの理由はこれだけでは無いでしょうけど)。

そして値段が上がったので、その時期は客が遠のきましたね。当たり前ですよね?

今までが違法に社員を働かしていたので、人件費を抑えられていただけでしかない。

それを止めたのなら普通に戻り、人件費がかさみ、もうけが減る。

誰でも儲けが減るのは当たり前だと分かるのに、それが通らないのがこの国の上司ですね。「なぜ下がったのか? せめて維持させろ」と訳の分からない事を言うのが上司の仕事なのでしょう。

それで「なら客に払わせよう」と言い出すのが、愚かな人の言い分です。

儲けが減ったのは客にせいでは無いのに、それを維持させるために客に払わせようとする。もちろん客は値上げすれば来なくなるだけです。

しかしもし値上げをして、それで売り上げを確保できたとしたらどうでしょか? それは前の値段のつけ方が間違っていたと言う事です。別に人件費がかかる前に値上げをしても同じで、それで客離れが起きず成功するのなら、値上げを昔にしなかった失敗じゃいですか。

 

単純じゃないのは、値上げをしないといけない時もあります。

しかし売り上げは普通減ります。

つまりどっちみち儲けは減るのです。

値上げをして儲けを減らすのか? 値上げをしないで儲けを減らすのか? より良い方のマイナスを選ぶのが経営判断なのでしょう。

 

他にもセブンイレブンの容量を減らす隠れ値上げ、弁当の箱の裏を持ち上げ量を多く見せる問題、果肉が入ってる様に見えるが実はパッケージの模様、パンに一本ソーセージが入ってるように見えて実は外に出てる両端しかない問題、等も同じです。ちなみに個人的にパッケージされたポテトサラダ、明かにまずくなりましたね。

これも同じで、色々問題が露見して儲けが減るセブンイレブン。しかし儲けを維持しろと言う謎の命令を出す上司が何処かにいたのでしょう。

それで苦肉の策として、量を減らしだすのだが、それを誤魔化そうとパッケージで嘘をつく。客が普通思うのと違う正体がある時点で、ただの嘘です。

最近は減ってきましたが「インスタ映え」と言う言葉がまだ残っている昨今。この時に「逆インスタ映え」を平気でする企業は大丈夫だろうか? と思われていますね。

良い悪いで「悪」であり、その上企業のイメージを悪くし、そして長い目で儲けも減って来る事でしょう。つまりただの失敗です。

 

儲けが減る時があるのです。

もう一度言います。それを認めて、長い目でより良いマイナスを目指すのです。

 

それと、結果主義の事ですが、これが必要な時もあります。

中身を見ても良く分からない時です。

野球でもサッカーでも監督が、裏で成果を出しているかは分からないものです。

表では試合に勝ってないとします。しかし選手が悪いだけかもしれないし、運が悪い時かもしれない。

しかも裏で着実で選手を育てているかもしれない。

そして来年だったら育った選手が活躍するかもしれないけど、それは誰にも分からない。

だから結果が出ない今年で首切りにあったりするけど、それは仕方が無い事です。ある程度はね。

本当は監督の進退を決めれる人が、裏で起きている事を考えるべきです。

しかし全てが分かるわけでは無いですね。分からないからプロの監督に任せている訳でもあるのですから。

こういう結果だけで判断されても仕方がない時もあります。

 

さてコロナ禍です。

下げ止まっていると言いますが、変異株が出てきて上がって行く時です。

この時期にこの位で保てているのは正解じゃないでしょうか?

どうやってもマイナスな時があるのです。

私は下げ止まっている状態は、マイナスでもより良いマイナスだったと思いますけどね。

 

緊急事態宣言はもうなれて、あきて、意味が無いと言いますが、精神的なブレーキにはなっていました。

それを世界で変異株が猛威を振るい始めたこの時に解く。分かってますか?

いや、分かっているのですよね。世間が「まだ早い」と言ってるのに今解く。

当たり前が出来ない国の末路がどうなるか見てみましょう。私も含めた全体責任です。

 

ちなみに話はずれますが、憲法第9条もブレーキだと思っています。だから今変えるべきでは無いと言うのが、私の答えです。

おかしいから変えなくてはいけない。正さないといけない。そうでしょうけど、今は変える方が危険です。

緊急事態宣言も憲法第9条もブレーキです。内容が論理的に意味が通るのか? だけではなく、実際的にはどう機能しているのか? そしてそれが精神的にもどう機能しているのか? まで考えて、今やるべきかを考えるべきです。

 

そしてまたちなみにですが、そもそも始めの緊急事態宣言が必要だったのか? 問題です。

これはその時はまだどうなるか分からない時だったので、この位の強い覚悟を見せるべきだったのは認めます。

ただ緊急事態宣言が正しかったのかは謎ですね。

最後の切り札は残して置くべきです。

つまり緊急事態宣言と言う言葉を使わず、強い決意を示し実行すべきでしたね。

一番強い切り札は使わないのが定石です。もうこれ以上がないからです。今回の様に皆が慣れてしまったら、もうないじゃないですか。これは悪手でしたね。

 

そしてまた話がずれますが、部活などの顧問でマックスで怒鳴る馬鹿がいますよね。

それを「生徒の度胸が付くからいい」等と言ってる馬鹿がいますが、度胸が付くどころか縮こまって行くのがほとんどですよね? まず自律的に行動出来ない人を作るので、間違ってます。

しかしそれになれる人もいます。この人は度胸が付いたのではなく「慣れた」のです。

くだらない事で怒鳴られて、なれた子供はどうなるのか? それは本当にいけない間違いをした時に怒られても、薄く感じるだけになります。

怒られる事に慣れているので、たいして事だと気持ちが付いて行かないのです。

逆に「人生で親に一回だけ怒られた」「一回だけ叩かれた」等は覚えている物です。本当にこれだけはいけないのだと心にしみるのです。

なので(最近は少ないのでしょうけど)いつもマックスで怒ってる人はただの馬鹿です。

 

話を戻し

コロナ禍では経済と患者数を減らす事の両立は無理です。

これはより良いマイナスを目指すと言う事です。

どっちでもマイナスなので、それを政治家は強く言う必要があります。

そして国民もどっちもマイナスなのだと理解する必要があります。

すばらしいエンディングは無いのです。物語では無いからです。現実を見ましょう。

 

人として、今まであった事をするのは、上っ面の事だけを勉強していれば分かります。

公式を覚えてそれに数字を入れて行くようなものです。その公式が何を表し、何をしているのかは知る必要が無いのです。

しかし今まで無い事をどうにかしようとする時には、基本になる知識や論理的に考える力が必要になって行きます。公式事態を考え出すようなものです。

(逆に今までの事をするのは、論理的な考えも多くの知識もいらないと言う事です。一見仕事ができ、よく見えても中身はすっからかんな人もいるので注意です)

政治家は新たな法律を作るので、多くの知識と論理的な考えが必要です。

だから今のコロナ禍は試されてますね。

政治家もそうだが、他のコロナについて言う人も試されてます。

では結果はどうだったでしょうか?

良かった所も悪かった所もありますが、結果多くの人の考える力が露呈しましたね。これが今のこの国の現在地です。