号漫浪正大

輪るピングドラム ~物語を見直す

煙草は二十歳まで。

煙草は二十歳までとは、私の高校の担任の名言です。

 

アニメ「ケムリクサ」感想です。ネタバレです。

 

これは神話ですね。

最後の「りん」と「わかば」がイザナミイザナギか、アダムとイブの様な存在になるのでは無いでしょうか?

 

日本の創造神話が元なのかな? とばくぜんと見てました。

考察サイトを見ると、地図もどうやら日本の九州から東京あたりまでですかね? 私も最後の方が新宿バスタあたりなのは分かりました。

ただどうも日本神話その物でもないようです。もしかしたら日本以外の何かの神話なのかもしれませんけど、結局はどうでもいいですね。それが分かり意味があるのなら探せばいいけど、元ネタが分かっても何も無いのなら分からなくてもいいものですね。例えば、アニメ「ユリ熊」は元ネタが分からないと何やってるか分からないので、あれは探す意味があるものです(その作り自体があってるかは微妙ですけどね)。

 

ただ感覚が神話っぽいですね。りなが六人に分裂しているとか、兄弟全員がある感覚を別々に強く持っている所とか、死があいまいだとかが神話っぽいです。

ギリシャ神話のヘカトンケイルなんかは五十頭百手の巨人の姿をしているそうで、ヒンドゥー教ブラフマーはヴィシュヌのへそから生える蓮の中に出現するそうで、アテーナーはゼウスの頭頂部より武装して鎧をまとった姿で出現したとされる、とあります。つまり感覚のバランスが実際の世界と違うし、物理法則も科学も無視した世界観だと言う事です。

これは何かと言うと「精神世界から生まれた神話は、実際の物理法則等は無視したものになりがちだ」と言う事ですし「実際の物理法則より精神的にどう考えるか感じるかの方が大事だ」と言う事です。

そしてアニメは神話と同じく精神世界なわけです。それが重なるのですね。

しかもこれはSFな訳です。つまり遠い未来の化学は出来る事が増え、思った事が出来るようになる。なんでも出来るようになると「何ができるのか?」より「何をしたいのか?」の方が大事になってくる。つまり神話に世界が近づいてくると言う事です。

だからSFアニメは神話と相性がいいのですね。面白いですね。

 

ケムリクサとは煙草でたばこの事ですね。

たばこは元は草で植物なわけです。

それに火をつけて吸うと快楽は得れるが健康も害する。それに火事が起きやすいですね。つまり元はただの草なのに使い方で良くも悪くもなる。それに化学が重なっているのでしょう。赤い木になってしまったのは火事ですかね? これは科学的にはバイオハザードですね。

最初のワカバが死んだような映像が出て来る時、体から木が生えてましたね。それが大きくなって、途中出てきた水が出て来る大きな木になったのでしょう。それから猫耳のりつが飼ってるみどりちゃんになるのでしょう。種からなのか枝を分けたのか? とにかくその時ワカバの内容も移っていた。そして時間がたって再生されたのでしょう。だから始めみどりちゃんの水くみ途中から出てきた。あれは水から出て来たのではなく、みどりちゃん自身からですね。

4月11日追加、(分かりにくいので説明足します。緑の木は赤い木を倒すのに使える木です。大きな水の出る木の周りのみ安全そうだったのは、赤い木に対抗する力があるからですね。赤い木が出来た時ワカバは地面に何かカードのような物を刺したが、赤い木の影響で消されてしまいました。赤い木に対抗する緑の木を出さなければならないが、地面に刺しても消され木が生えない。なので最後自分の体を依り代としてそこから木を生やして亡くなっていったのです。もちろんいつか自分自身が木から再生される様に細工をしていたのでしょう。ワカバが再生する前にデカい緑の木は枯れてしまった。しかし少しみどりちゃんとして残されたのです。りつがみどりちゃんを大きくしたおかげで、そこからやっとわかばとして再生できたのです)

 

りりから六人に分かれた時、皆何かしらの能力を片寄ってもらってますね。五感ですね。ただ片寄ってるだけで、他の人が無いわけでは無いようですね。りつは耳がいいけど他は聞こえないわけでは無いですからね。

五人は五感を多くもらったが、りんは何を多くもらったのか? これが心では無いでしょうか? もしくはワカバに対する心ですね(他に目がいいとかあるみたいですが、これは亡くなった人達から受け継がれたように見えましたね)。

4月12日追加、(良く見なおしたら、りりが六人姉妹になる時「薄くなった所を強化」と言ってましたね。だからそれぞれが何かしらを強化されたと言う事でした。結果上で言った事と同じなのですが、逆に言うと他の所は普通の人より薄まってると言う事です。だから最後語尾に「にゃあ」とかつけるのは聞き分けられるようにするためだ、と言う事につながるのですね。普通の人が声で聞き分けられる事も出来ないと言う事です。わかばが目がいいとか感覚で赤い木の位置が分かるとかありましたが、わかばが普通なだけなのでしょう)

 

さいしょのひと、りりは死んだが再生されたようですね。そして両親は生きてないようです。

ワカバは地球文化財の転写をしてるようですね。

ここからは勘ですが、地球人は滅んでいるか、滅びかけているのでは無いでしょうか?

だから大きな船が最後地球の地表すれすれまで下りてきてるのに、騒ぎになっていないのです。

そして人がいなくなった地に降り立ち、地球人りりの心を持ったりんと再生されたわかばが新たな地球のアダムとイブとして、また歴史が始まるのでしょう。

 

リリーと言うたばこの銘柄が昔あったようです。

わかばの銘柄はまだあるのでは無いでしょうか?

そして凛(りん)と言う銘柄も昔ありましたね。

六人姉妹のなかでたばこの銘柄は凛だけです(たぶん)。だからりりの心を受け継いだケムリクサはりんなのです。

そしてケムリクサが好きなわかばが選ぶのは、りんになるのでしょうね。

 

4月12日追加、(りりが救われないと言ってる人がネットで結構いるようです。りりは六人に分裂する時「自分がケムリクサになると赤い木に消される可能性があるのが怖い」と言ってました。つまり六人はりりなのです。そしてりんがりりの心を受け継いだからこそ、わかばを見ただけで好きだと感じるのです。そして記憶を失くしているが、記憶の葉を見た事により記憶も受け継がれる。ここでりんはりりになる。ハッピーエンドですよ)