号漫浪正大

輪るピングドラム ~物語を見直す

目は星ほどに物を言う。

映画『二代目はクリスチャン』 の事と まどマギ『叛逆の物語』 の事と ヤングサンデーしみちゃん の事を書きます。

この三つを知って無いと何言ってるか分からないかも知れず、つまりほとんどの人は何言ってるか分からない話です。

ネタバレです。

 

子供の頃『二代目はクリスチャン』を見たのですが面白かったですね。

しかし子供の頃ふと、この映画は何映画なのだろうと思った事がありました。

「ヤクザ映画では無いよな。そうだなファンタジー映画だな」と思い、とても納得した記憶があります。

それから大人になりテレビで出ていたのを見て思い出し「あの時なぜファンタジー映画だと思ったのか?」と不思議になりました。子供の時は妙にそれで納得したのですが、その意味は考えて来なかった事に気が付きました。

 

ファンタジーに出てくる妖精等は、今はゲームやアニメの影響なのかとても良いものの様な印象ですが、元々は違ったはずですね。怖いものだった筈です。日本の妖怪の様なイメージだった筈ですね。

つまり森で道を間違えて不思議な所に出て、妖精に出会ったら危険なのです。それは死の危険であり、二度と家に戻れないかもしれないと思う程の事だったでしょう。

だからただ危険なのですが、物語ではそれでも上手く行動するか、運よく上手くいき家に帰ってこれたりします。そして終わってみれば面白い経験だったなあ、と思えるお話になります。

そんな事を昔の人は時に思い描いたのではないでしょうか?

しかし時が経ち、近代になったらもう妖精や妖怪などは信じられなくなっていきました。つまりこの妖精のおとぎ話も信じられないものになっていったのです。

 

更に月日が経ちます。そして1980年代の日本になります。

この時はもちろんもう誰も真剣に妖精も妖怪も信じてはいませんね。

そして普通の人が巻き込まれるヤクザ映画が流行る。『セーラー服と機関銃』やこの『二代目はクリスチャン』です。あと似たものに探偵ものもありましたね。

これらは「道を一本間違え裏道に迷い込んだ時に出会ってしまって、巻き込まれ、普通は死の危険があるが、そこをうまく立ち回り生き残った冒険もの」ではないでしょうか?

つまり「道を間違えた時に妖精に出会う」事は信じられなくなっていたが「道を間違えた時にヤクザに出会う」のは信じられた時代なのですね。

普通は危険だが、味方になってくれたら力強い。それがヤクザになったのでしょう。

もちろん妖精と同じで幻です。しかし物語としては妖精の代わりになる存在だと気が付いたのですね。

そしてそれはこの時代だけですね。今はヤクザが味方になってくれる事も信じられなくなったのです。そしてそれが正解です。妖精も妖怪もヤクザも一般人の味方にはなってくれませんからね。

 

話は少しズレますが、昔はヤクザ映画が流行りましたね。

私が思うのに、昔はまだ先の戦争が記憶にある人が多かったからだと思っています。

ヤクザの抗争映画で人が死んだりすると今の人はただ怖いだけですが、昔の人はもっとずっと酷いものを知っていた。

戦争の方が桁違いに酷く怖かったのだから、ヤクザ映画も笑って見れてたのでしょう。

 

話を戻して

なので私は『二代目はクリスチャン』はファンタジーだと思ったのですね。

頭では考えてなかったが、雰囲気で感覚的に同じだととらえていたのだと思います。そんな事もあるのです。

 

そしてヤングサンデーしみちゃんです。

この人は動画で「まどマギ」テレビ版を見た感想で、まどかが魔法少女になる時、頭の中で「猪木ボンバイエ」が流れていたと言って皆を笑わせていました。

そして「叛逆の物語」を見た時、これは歌の「北酒場」だと思うと言って更に笑わせていました。

私も笑いましたが、あっていましたね。この事は前にこのブログで言いました。

たぶん頭で考えてはいないのでしょうけど、物語から感じ取れる事と自分の中にある他の事がつながって出てきたのです。私の「二代目はクリスチャンはファンタジー」と同じですね。

「悔い改めてねえ奴は十字を切りやがれ、でねえと、一人残らずたたっ切るぜ!」と元々一般人の二代目はたんかを切っていましたが、一般人をなめてはいけませんね。

一般人だらこそ、時にはプロだと思いつかない様な事が出来る時があるのです。

そしてこのしみちゃんと言う人がもう一つ言っていた事は「キュゥべえの目のアップは何か意味があるのじゃないのか?」です。これも馬鹿にされていましたが、いや、あっていますよね?

 

 まどかとほむらが公園のような所であって話した後に、キュゥべえの目のアップがありました。

まどマギはヒントが丁寧ですね。キュゥべえの目に必ずある光っている点ですが、今は夜で月がそのまま写っていますね。わざわざ分かりやすように色を変えて「月」ですよ、と言っています。

そして夜なのに空の雲が目全体に写りこんでいます。この「雲のような物がある丸い物」は何か? 地球ですね。

地球に月です。大きさの割合もほぼあっているようです。ちなみに黒い目の点は関係ないと思います(たぶん)。黒い点が無いと目じゃないからあるだけですね。

 

その後、悪魔ほむらにつままれたキュゥべえの目のアップがあります。

多分ですが、これは前と同じで月じゃないでしょうか? 他にこの大きさの星が見付からなかったので。

月であり、占星術でサソリ座の位置です(ホロスコープと言うのですかね? 占星術はまるっきり分からないのでネットで見て来た事です。細かい所が何か違う気もしますが、その程度と思ってみてください)。

占星術とかになると解釈が色々ありすぎてあっているか不安になりますね。

しかしサソリ座のイメージは「正面的には冷静」「つかみ所がない」「目的を達成するためには何でも出来る」「打たれ強い」等で合っていそうです。

月のイメージは今一違うように見えますが、中には「口癖に注意」と書いてあったりして面白いですね。

そしてさそり座の月星座で「一番粘り強い」とあります。キュゥべえが「こんな事に長く付き合わされた」と言っていたのはこの事でしょうかね?

他にさそり座で月星座では「本質を見極めたい」とか「ミステリアスな人」とか「主導権を握りたい欲求」等あるようで、なんとなくあっているように思えますね。

他にも好きな場所が「水を宿す場所」だそうです。風呂入ってましたよね。

そして挫折した時が「心を閉ざす」なのだそうです。そう言えばほむらにつままれたあと何もしゃべりませんでしたね。だからここでもう一度目のアップだったのでしょう。

 

そしてエンドロールの後のおまけの更に後のキュゥべえの目のアップです。この目の光の部分です。

これは調べる前から予測はしてました。冥王星ですね。大きさもあっていそうです(目全体を地球と見た時の冥王星との割合)。

そしてこれはうお座の位置です(ホロスコープで)。12星座最後の星座がうお座ですね。そして冥王星ですから、これは占星術を知らなくても分かります。終わりを表しているのです。

 

と言う訳でしみちゃんはあっていたと言う話です。

でも私も猪木ボンバイエを聞いた瞬間は「いかれてるなあ」と思ったものです(いい意味でね)。

「人の振り見て我が振り直せ」ですね。いくつになっても人の事を見て気が付く事があるのだと改めて思った次第です。他人事では無いですね。