号漫浪正大

輪るピングドラム ~物語を見直す

お布施

アニメ映画「Gのレコンギスタ 第三部」見てきました。感想です。

 

もはや富野さんへのお布施気分で行きましたが、どうでしょうか?

行く前からたぶん面白く無い事は予想してました。

そして面白くはないです。

これは家で酒でも飲みながらちびちび見るのがいいかも知れません。

 

見た人は分かると思いますが、とにかく何やってるか分からない。

あれで分かる人が百人に一人でもいるのかな? テレビ版をじっくり見た人しか分からないですね。

分からないシーンが多いくせに、人間味を見せるとか、物語上の面白さを膨らますとかのシーンが無い。

分かりやすくして、そして人間味をちゃんと出す、それが前の一部と二部のコンセプトだった気がしますが、今回は全て無かった事にしたようです。

 

たぶん半分くらいは切っても良い話です。

そして大事な所を膨らませるべきです。

ベルリがアイーダと兄弟だと分かる所ですが、雑です。大丈夫ですか?

急にベルリが「姉さん」と言う。その後に急にベルリが落ち込んで叫んでいるシーンになります。出す順番間違ってません?

この兄妹が王族だかなんだかが分かるシーンも雑です。ただの説明シーンですかね?

 

などで、どうもやばい作りなのですが、これは何なのか?

金が無いのでしょうか?

だからテレビ版から大きく変えれなく、それで時間を稼ぐためテレビ版と同じシーンを入れる。

そしてテレビ版は長くやる様に出来てい為、映画だと分かりずらいのと、意味が少ない戦闘シーンが多くなる。

と言う事なのかと勘ぐりました。

逆にこういう理由でも無いと、作り手がやばいと言う事になる。

これが作り手が思うがままに作った物語だとしたら、失格、退場です。

 

これしか出来ないのなら、始めから五部作何てしなければ良かったのに、と思いました。

まあ途中の話だと思い、家で流してみるのが正解かと思います。

 

やってる内容は、富野さんが色々やれる事を封印しているから、面白さにかけます。

つまりZガンダムの様に、戦う前に合って、恋人になり、戦い、そして相手が死ぬ、と言う様な不幸な王道などは封印していると言う事です。

不幸にならず、そして殺伐としないで物語を描こうとする。

しかもターンエーの様に「名作劇場」にもせず、あくまで「ガンダム」をやろうとする。(つまりドラゴンボールの様な格闘物とか、ミステリーとか、ラッキースケベとか等の他のジャンルにしない)

ガンダムをやろうとするのに戦争の悲惨さは描かない。だからそもそも戦争ではない。内部もめです。

等のガンダムとしての面白くなりそうな所を封印して、なおかつ「ガンダム」を貫こうとすると、面白くするのはとても難しい。

そしてやはり面白くは無いのです。

 

物語の内容としては富野さんの考えがあるのでしょうけど、今回は新しい考えは見えませんでした。

あくまで一部二部で言いたい事と同じなので、私の前の考察文を見て下さい。

ただ言いたい事は同じだが、やはり作り手は、何を言いたいかは考えるべきだと思いました。

そして参考にするべきです。

あの楽観的だが複雑な世界は、実際の未来を予測しているとも見えますしね。

 

例え後世に残す意味があったとしても、あまり面白くないと後に続かない。

続いても、金がかけれなくなる。

なので大丈夫かな? と言うのが今回の感想です。

 

7月23日、追加

 

どうもネットの感想だと、テレビ版と比べ新カットが多いそうです。

本当ですか? なら作りがやばいですね。

内容をよく知っている人が作ると、複雑な所でも皆分かってる気になりやすく、難しくしてしまいがちです。分かりにくいのは、そう言う事だったのかと思います。

ただ心理描写シーンや、ラライヤの回復シーンが雑だったので、本当にこれで良いと思ったのでしょうか?

たぶんテレビ版を端折らないで、全部入れようと急いだのかな? と思います。

それであまりいらない所がある為に、大事な所が急ぎ足です。

 

それでもエンディングテーマの作りの雑さから見ると、やはりお金の問題な気がしますけどね。

だから新たな動かすシーンが少なかったのかと思います。

その中で、見栄えが良い戦闘シーンや、止め絵でも絵になる所に金をかけたのでしょう。

色々事情があるのでしょうけど、今回は上手く行ったとは思えませんでしたね。